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2016.08.11
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カテゴリ:社会・政治・時事
​ 最近話題の「日本会議」。
 関連書物も多数出版され、ベストセラーになっているものも多い。
 そんな中でも、本著はよく知られた存在。
 初版第一冊発行は、今年の5月1日。

 著者は1974年に奈良で生まれた著述家。
 一般企業のサラリーマンをしていたが退職し、
 2015年から、主として政治分野の記事を、
 雑誌やオンラインメディアに提供してきたという。

  こうした連中は、その後、外国人排斥に運動の重心を移していく。
  不法入国のかどで強制退去を命じられた
  カルデロンさん一家に対する抗議デモを皮切りに、
  彼らの運動は激しさというよりも、醜悪さを増していった。
  その前後あたりから、私は、彼らのデモや抗議活動の現場に潜入し、
  写真を撮ったり音声を録音したりするようになった。
  彼らの主張も運動手法も、私にとって到底許せないものだったからだ。
  当時はまだ、いわゆる「カウンター」と呼ばれる人々は極めて少数であり、
  私のような活動をしている人物は極めて少なかった。(p.5)

最近読んだ『日之丸街宣女子』の作者とは、
真逆の立ち位置にいるのが、本著の著者ということらしい。

さて、本著で頻出するのが、「生長の家」創始者・谷口雅春と、
「日本を守る会」事務局を取り仕切っていた村上正邦、
「日本青年協議会」会長・椛島雄三。
そして、この椛島が「日本会議」の現在の事務総長だ。

本著には、「日本青年協議会」のオルグの様子について、
実態告発手記を寄せた人物から、著者が聞き取った内容が記述されている。
それは、本著の中でもたいへん興味深いものの一つであり、
組織や活動の内情が、よく伝わって来た。

さらに頻出するのが、日本政策研究センター代表・伊藤哲夫。
彼は、安倍晋三の筆頭ブレーンとされている人物で、
日本政策研究センターは「歴史認識」「夫婦別姓反対」「従軍慰安婦」
「反ジェンダーフリー」の4点を流布すべく活動している。

この日本政策研究センターが、
2015年8月に開催したセミナーで配布したレジュメに、
「憲法改正のポイント」が4つ示されているのだが、
その最初に示された「緊急事態条項の追加」は、次のような内容。

  非常事態に際し、「三権分立」「基本的人権」等の原則を一時無効化し、
  内閣総理大臣に一種の独裁権限を与えるというもの。(p.181)

これは、「非常事態」というものの解釈のしようによっては、
かなり危うさを含んだものだという気がした。

  本書で振り返った、70年安保の時代に淵源を持つ、
  安東巌、椛島有三、衛藤晟一、百地章、高橋史朗、伊藤哲夫といった、
  「一群の人々」は、あの時代から休むことなく運動を続け、
  さまざまな挫折や失敗を乗り越え、
  今、安倍政権を支えながら、悲願達成に王手をかけた。
  この間、彼らは、どんな左翼・リベラル陣営よりも頻繁にデモを行い、
  勉強会を開催し、陳情活動を行い、署名集めをしてきた。
  彼らこそ、市民運動が嘲笑の対象とさえなった80年代以降の日本において、
  めげずに、愚直に、市民運動の王道を歩んできた人々だ。
  その地道な市民活動が今、「改憲」という結実を迎えようとしている。
  彼らが奉じる改憲プランは、
  「緊急事態条項」しかり「家族保護条項」しかり、
  おおよそ民主的とも近代的とも呼べる代物ではない。
  むしろ本音には「明治憲法復元」を隠した、古式蒼然たるものだ。
  しかし彼らの手法は間違いなく、民主的だ。(p.296)

またしても「民主的」ということの危うさについて、
考えさせられることになってしまった。





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Last updated  2016.08.11 17:08:30
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