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カテゴリ:只今読書中、実況中継!
![]() 私は、先週描き上げた3枚のデッサンを秋川笙子と秋川まりえに見せる。 まりえは、どうしたらそんなにうまく絵が描けるようになるのかと尋ねる。 練習だよ。練習しなければうまく出てこない才能や資質もあると私は答える。 「君は絵がうまくなりたいんだね?」と私はまりえに尋ねた。 まりえは肯いた。 「目に見えるものが好きなの。目に見えないものと同じくらい」(p.12) 私とまりえはスタジオに入り、2メートルほどの距離を隔て向き合った。 15分ばかり彼女とキャンバスを交互に睨んだが、私はあきらめた。 そして、二人で話をした。 まりえの父親のこと、母親のこと、そして私の妹のこと。 まりえは、下絵の段階で止まっている白いスバル・フォレスターの男の絵を見て 「これはこのままでもう十分な力を持っている」と言う。 私は、この絵をしっかり梱包して、 屋根裏にしまい込んでしまうべきなのかもしれないと思う。 まりえは、『騎士団長殺し』の絵を見て、それが好きだと言う。 鳥が狭い檻から外の世界に出たがっているみたいな感じがするとも。 その日、私は結局一度も絵筆を手に取ることはなかった。 そして、私はサラダとパスタを作り、まりえと秋川笙子の三人で食べた。 *** そしてこの後、免色がジャガーに乗ってやって来ます。 いよいよ、父と娘(?)のご対面。 一体、どんな風になるのでしょうか? それにしても、まりえは不思議な力を感じさせるキャラクターです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.03.06 23:14:37
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