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カテゴリ:只今読書中、実況中継!
私は雨田具彦に『騎士団長殺し』の絵の中で、何を描こうとしたのかと尋ねる。
私が屋根裏であの絵を見つけ出し、存在を明らかにしたことを説明して。 騎士団長は、そうやって彼に事実を教えることが第1段階だと言う。 そして第2段階は、私が騎士団長を殺すこと。 さらに第3段階は、あの絵の寓意の核心をここで再現することで、 <顔なが>を引っ張り出し、秋川まりえを取り戻すことだと。 さあ、断固としてあたしを殺すのだ。 良心の呵責を感じる必要はあらない。 雨田具彦はそれを求めている。 諸君がそうすることによって、雨田具彦は救われる。 彼にとって起こるべきであったことがらを、今ここに起こさせるのだ。 今が時だ。 諸君だけが彼の人生を最後に救済することができるのだ。(p.319) 私は大いに躊躇いながらも、騎士団長に何度も繰り返し促され、 遂に、包丁を彼が指さす小ぶりな心臓へと一気に振り下ろした。 雨田具彦は、かっと大きく目を見開いて、その光景を直視していた。 騎士団長は意識を失い、雨田具彦も深い昏睡の中に戻っていった。 *** そして、遂に<顔なが>が登場しました。 この存在は、騎士団長が言っていた「邪悪なる父」、 「白いスバル・フォレスターの男」と、つながるものなのでしょうか? そして、あの「顔のない男」と関係があるのでしょうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.03.18 09:48:04
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