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テーマ:映画館で観た映画(8409)
カテゴリ:映画・TV
1982年のパトリック・ボカノウスキーという人の映画。
いわゆる実験的映画というものを作っているようで、この「天使」のはじまりは、階段を上ってくる男性を何度も何度もストップ・モーションで撮り続けたもの。モノクロで、光と影のコントラストが強く、怪奇写真を見ているようでイメージ的にはとても怖いです。 こうしてある部屋の入り口へ。 部屋の中にはなにかが吊り下げてあって、その後ろを人影がチラチラと動きます。 これが10分も続いた頃に、ようやくカメラが部屋の中に入ります。 吊り下げてあるのは人形。 人影はフェンシングの剣を持った騎士風の人。 この騎士が、人形を剣で突きながら部屋の中を動いているのです。 一突きしては、元の姿勢に戻り、また一突き。 時々横の椅子に座って休憩したかと思うと、また一突き。 これが延々と続きます。 次は陶器のミルク壷を持った使用人の女の人がセカセカと歩く姿。 この人が画面の上から下まで歩いたかと思うと、今度は同じ様子を後ろから撮った姿が左から右へ。 そしてまた上から現れるといったシーンがこれまた延々と続きます。 ようやくミルク壷が主人のところに届き、使用人は壷をテーブルの上に置いて去ります。 テーブルに壷が置かれる様子がこれまた何度も繰り返し映さされ、その後にそのミルク壷がテーブルから落ちてミルクを撒き散らしながら粉々に割れるシーンが繰り返されます。 ・・・とまあ、こんな感じで同じシーンを繰り返し映すという特殊効果を使った映画で、まだまだいろんなシーンがあります。 一つ一つのシーンは光と影のコントラストが見事でいいのですが、これが10分ほど繰り返され、また次のシーンも10分ほど繰り返され・・・で非常に疲れます。 これをまとめて1時間10分(!)の映画にするのなら、観る人の気持ちも考えて、各シーンを1つにまとめた短編映画をいくつか作って欲しかったです。 同時上映は、サルバトーレ・ダリが延々と語り続ける、これまたシュールレアリズムたっぷりな映画。 この映画のあとに「天使」を見て、久しぶりに頭の疲弊を憶えました・・・。 独断と偏見の評価:判断不能 クリックよろしくお願いします! → ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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