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テーマ:フランス語のお勉強日記(433)
カテゴリ:フランス語
あ~、今日も暑かったです。
昨日の夕方7時頃にファーマシーの看板で見た気温が38℃。今日はそれくらいの時間は少し風が出て多少楽でしたが、日中は昨日より暑かったのでは?と思われるほどでした。 しかも帰りのメトロが・・・信号の不具合とやらで遅れ気味であったため恐ろしい混雑で、なおかつ途中の駅で全員降ろされるはめになりました。これがとどめの一発で、今日もぐったり疲れました。 明日は少し気温が下がるって聞いてましたが、天気予報を見たらしっかり30℃以上あるではないですか・・・。 そんな暑い中勉強の話というかフランス語の話。久々ですね。 フランス語をやってらっしゃる皆さんには今さら・・・な話なんですが。 フランス語には英語に当たる主語YOUが2つあります。 1つはVOUS。 学校でまず習うのがこれですね。 二人称単数の丁寧版、もしくは二人称複数に使われます。 もう1つはTU。 親しい間柄で使われる二人称単数。 子供に対しては、たとえ知らない子でもTUですが、そんな子供が複数いたら皆まとめてVOUSになります。 ・・・と書いてみれば簡単なんですが、この使い分けが結構難しい。 特にTUというタメ口がよいのか悪いのか判断に困ることが。 例えば学校で。 同じ生徒同士、TUを使えばいいとは思うのですが・・・。 学校には同じ授業を取ってる人でも様々な人がいます。20代前半くらいからすでに定年になった人まで。 20代前半の人には初対面でもTUを使って問題なさそうですが、定年くらいの年齢の人にいきなりタメ口というのは日本人としてちょっとためらわれますよね。 そんなわけで私も学校行きたての頃は同じクラスの人でも年配の人にはVOUSではじめてたんですが・・・。これも必ずしもいいかどうか。 私がその人の立場ならやっぱりVOUSよりTUって言ってもらったほうがうれしいような気もするし。 でもTUって若い人から呼ばれるのがいやな人もいるだろうし。 よくわからないなと思いながら回りを見ていたら、20歳くらいの子でも50くらいのクラスメートに普通にTUと言ってる場合がやっぱり結構多いようで。 でもまあほんと、人によるでしょうね、VOUSにするかTUにするかって。 基本的に私は自分と同じくらいの年っぽい人でも友達の知り合いとかそういうシチュエーションじゃなきゃ初対面はVOUSです。 日本語だってそうですよね、例えばどこかの会場でたまたま隣になった自分と同じくらいの年の人にはまず敬語を使いますよね。 それでちょっと驚いたのが、ある日歩いていて道を聞かれたときのこと。 彼がその人に道を説明するのに、VOUSではなくTUを使っていたのです。まあ相手も若い人でしたが、上記のように初対面を必ずVOUSで始める私にはちょっとできないな・・・と思いました。それに彼だっていきなり誰にでもTUで呼びかけるタイプでもないので、余計にびっくりでした。「なぜTU呼ばわりしたのか?」と後で聞くと、「なんとなく」という答えではっきりしませんでしたが。 先日ジダンの頭突き事件があった直後に友人宅から帰宅途中、たまたまメトロで話した男の子はいきなりタメ口でした。まああんな場合はそんなもんかな。 余談になりますが、昔日本でちょこっとフランス語を習っていたときの先生の話。 当時大学生だったある男の生徒さんが1年フランス留学して日本に帰ってきたら、いきなり先生であろうが誰であろうが全部タメ口になっててびっくりしたということでした。その人がどこをどう誤解して全員にタメ口をきくようになったのかそれは謎。語学学校でもまずは丁寧なVOUSから習うし、まずはVOUSを徹底するようにと生徒同士でもTUを使うことを禁止してるところすらあるのですから。 ・・・と今頃なぜこんな話をするかと言うと・・・。 課題提出のあった授業で、一人先生をTUで呼ぶ生徒がいました。 最初は皆、先生にVOUSを使い、呼ぶときも「ムッシュー」と呼んでいたのですが、だんだん先生にTUを使い、呼ぶときは下の名前で呼ぶ人が増えました。 ちなみに先生→生徒はもちろんTUでOKなんですが、生徒をTUで呼ぶかVOUSで呼ぶかは先生によります。 うちの学校は社会人相手だしVOUSで呼ぶ先生がほとんどなんですが、この授業の先生は最初から我々をTUで呼んでいましたから、先生にTUを使うようになったのもこの返しのようなものだったのかもしれないし、最初に先生にタメ口をきいた人の影響だったのかもしれません。 私はやはり先生にタメ口というのは非常に違和感があったのですが、最初に先生にTUを使った人が私の隣だったのでそれにつられたのもあるし、この授業は先生との個々のコミュニケーションが多かったのでそれで徐々にというのもあって、いつのまにかタメ口になってました・・・(汗)。 先生というのもこの場合微妙で、理論の講義の場合はほんとに先生様ばかりでとてもTUなんて雰囲気にはなりませんが、演習の場合は論文を書いてる途中とか先生自身がまだ勉強途中であることがよくあるのです。 我々の先生も後者の場合なので、我々が身近に感じたのも確か。 そのせいか授業はいい雰囲気で終わったのですが、後で彼にその話をしたら、「え~!先生にTUはやっぱりまずかったんじゃないの?」 この一言でビクッとなりました。 やっぱそうですよね・・・。 私にはやっぱり判断が難しいです。ま、単位もらえたし先生も怒ってないとは思うけど。 どんな立場であっても先生は先生。これからはどんな状況であろうともやはりVOUSにしようと誓ったのでした。 ・・・とまあこのようにVOUSとTUの使い分けがときどき難しいのですが、一方で非常に便利な場合も。 例えばある取引先。毎日毎日数回電話連絡するようなところがあったのですが、一度ちょっとしたことで大喧嘩になったことがあります。こちらがよかれと思ってやったことが相手に理解されなくて、こちらは相手が理解しなかったことに腹を立て、あっちはあっちでキレて・・・という感じでかなり長い間電話で怒鳴り合いでした(怒)。 しかしそこはフランス人。キレてもわりとすぐ機嫌が直る人が多いのです。 この時も案の定電話の最後には和解しました。 そしてそれまではお互いVOUSだったのが、このケンカ以降TUの仲になりました。 お互い言いたいことを言い合って、理解しあったという証拠みたいなもんですね。わかりやすいです。 逆にとあるフランス語圏というかフランス語もしゃべる国の人。この人は取引先というよりはむしろ同僚に近い人だったのですが、この人のむちゃくちゃさにある日キレました。そしたら向こうが逆ギレ。 この人とはそれまでTUだったのに、私はその日以降VOUSに変更することで対処。 このようにちょっと「距離を開ける」ときにVOUSは便利。 ただ親しい間柄でも尊敬を込めてVOUSの場合もありますので、その辺はやはり人によるってことですが。 日本語って丁寧語やら尊敬語やらなかなか複雑で面倒ですけど、その代わり半タメ口みたいな口のきき方ができたりとちょっと融通がききますよね。 フランス語だってVOUSを使いつつもニュアンスや態度でフレンドリーさはもちろん出るんですが、日本語のようなあいまいな言い方って便利だなって思います。 そうそうそう言えば、先日郵便局にMERCI LES BLEUSの切手を買いに言った時の話。 窓口のお兄さんに、「MERCI LES BLEUSまだありますか?」と言ったところ、お兄さんのところにはもう残ってなかったようで、お兄さんは隣の同僚のところにまだ残ってないか聞いてくれました。お兄さんと隣の人は同僚ですからもちろんTUという主語を使って。 それが、あるよと言われて今度はお兄さんが私に「何枚御入用ですか」と聞くところを、ふと同僚との会話の続きのようになってしまって「T'EN VEUX COMBIEN?」(何枚いるの?)と私に急にものすごくタメ口になったのです。 そして次の瞬間、お兄さん、顔が真っ赤になって「す、すみません・・・」と2秒恐縮、その後大爆笑になりました。 まあお客さんをTU呼ばわりしてそんなに面白いことでもないんですが、ふと私、お兄さん、お兄さんの同僚と3人が同僚であるようなそんな空気が一瞬できてたんですね。お兄さんがそこで真っ赤にならなかったら、私はそのタメ口質問になんの違和感もなく普通に「10枚」と言いかけてたのですから。あの空気、妙な連帯感は何だったのだろうか? そんな私も一度スーパーのレジで口のきき方を知らんやつにTUと言われキレかけたことがあったんですが。まあ、長くなるのでこの辺で。 フランス語はやっぱり難しいですね。 クリックよろしくお願いします! → ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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