|
カテゴリ:フランス語
「また電話する」
つい出ちゃいますよね、挨拶の一つとして。 さようならの代わりに使ったりするんですけど、こう言われるとついなんとなくその人からの連絡を待ってしまったりすることってありませんか?普段よく連絡を取り合う人なら全然問題ないんですが、そうじゃない場合って私は少し気になったりすることがあるんです。あまり知らない人なので自分からはちょっと連絡できにくいなと言う時に、相手から「連絡する」と言われればつい嬉しくなってしまうではないですか。 けれどちょっと気になった時に限って「また電話する」はイコール「また機会があれば電話する」という意味なんですよね。ですからほんとに機会がない限り絶対掛かってこない。 先日、どうやら久しぶりに会ったらしい友人同士の男女が駅前でじゃあまたと言って別れるところにふと出くわして、この話題を思いつきました。 女性は、「それじゃまたね」と言ってさっと去っていったのに対し、男性の方はその場から動かず、女性の背中に一言"on s'appelle"と付け加えていました。彼女が聞こえたかどうかはわかりませんが・・・。 この"on s'appelle"は「また(こちらから)電話する」という意味ではなく、「またお互い電話しあいましょう」という意味。 発音はカタカナで書くと「オンサペル」と非常に簡単。 「お互いに電話をし合う」ことを提案したことにより、自分からも掛けるけど、相手からの電話も期待できるという状況になりますのでとても便利な表現だと思います。 最初にこの言葉を聞いたときに感心しました。 「また電話するね」と言っちゃったけど、用もないのに電話しにくい、しかし言っちゃった以上はやっぱり電話をしなきゃいけないかな・・・とか、そう言われたら言われた方で、相手の電話を延々と待ち続けなければならない・・・とかそういうプレッシャーが全部この簡潔な言葉からは全く除外されてるのですから。キープ・イン・タッチでね、という非常にフレンドリーな意味を持ちながらも、相手にもその責任の一端を負わせるとはなかなかしたたかかとも思われます。 上記の男性の場合はどういう意味で"on s'appelle"という言葉を投げかけたのでしょうか? また彼女と近々会いたいなーと思ったけど、「自分から電話するから」と言ってすぐに電話をしたりするとちょっと引かれてしまったりするかもしれない。だから「お互いに」と言っておいて、双方イーブンにしておいてから、たまたま自分が先に掛けたということにしようと思ったのか。彼女から電話が欲しいなーという期待を込めてそう言ったのか。はたまた久しぶりに会ったので懐かしくて今度は一緒にお茶でもという気持ちで軽く言ったのか。 いろんなことが考えられますが、男性がわざわざ去り行く女性の背中に向かってこの言葉を投げかけたのがなんとなく印象的でした。 そのうち2人がまたねと言って別れたすぐ横にあるカフェで2人仲良く並んで座っている姿が見られれば、この話にも一段とロマンの香りが増すのですが・・・。 残念ながら、どちらの顔も全く憶えておりません・・・。 いつも応援ありがとうございます。ちょっと順位が落ち気味です・・・。今日もなんとかクリック一発よろしくお願いします。 → も開館中。 パリの日常の風景の写真を展示しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[フランス語] カテゴリの最新記事
|
|