カテゴリ:読書のココロ(エッセイ・その他)
【内容情報】(「BOOK」データベースより) 仏像求め東へ西へ!今回、仏友二人はメジャーどころを旅するはずが…。 相も変わらずのドタバタ珍道中、空前の仏像ブームに満を持して刊行。 【目次】 奈良─長谷寺・安倍文殊院 奈良─圓成寺・般若寺・白亳寺・新薬師寺 奈良→京都─岩船寺・清水寺 京都─法界寺・醍醐寺・隨心院 京都─蟹満寺・海住山寺・観音寺・平等院 京都─禅定寺・橋寺 福島─八葉寺・金川寺・禅定寺 福島─勝福寺・願成寺・新宮熊野神社 福島─上宇内薬師堂・恵隆寺・鳥追観音 和歌山─道成寺・浄教寺・慈光円福院 和歌山─安養寺・根来寺 兵庫─鶴林寺・浄土寺 7年ぶりに刊行された「見仏記」。 旅をした期間は2002~2004年頃なのだけれど どうやら、みうら氏がイラストを書くのを嫌がったために こんなにも間が空いてしまったらしい。 いとう氏は 「もうゴールデンガイド篇は出ないんだなと思っていた」そうだ(笑) でも、みうら氏も そろそろ次の旅に出たくなってきたらしく 「済ませるものを済ませておかないと、新しい旅には出られない」 と気づき、ようやく重い腰をあげたようだ、と 「あとがき」でいとう氏が推測している スタート当初の目標として、 今回はきっちりメジャーどころを押さえようと 「ゴールデンガイド篇」と命名したはずが マニアックなこのふたりにそんなことが徹底できるはずもなく (いとう氏はともかく、みうら氏には無理でしょw) メジャーどころそっちのけで 「要連」の寺(拝観に連絡の要る観光化されていない寺院)のほうに熱を上げたり、 信仰にはまったく興味が無いのに 「信仰のある寺のブツはいいよね!生きてるよね!」 と興奮したり、 前日にふたりを乗せたタクシーの運転手が 次の日に予約をしておいたわけでもないのに きっちり下調べをして現れると 「この獅子(=タクシーのこと)、いい仕事するよ」 などと二人の間でしか通じない仏語(notフランス語)で会話したりと 今回も見仏ワールド全開 楽しめました。 個人的に驚いたのは 新薬師寺の本堂東側にステンドグラスがはめ込まれているという事実! * * * 本尊の瑠璃光薬師にちなんで、 本物のガラスの透過光を道内に導こうという目論見である。 (中略) やがて出て来たみうらさんの一言はこうだ。 「タイの観光寺院の感じがする」 そして私の一言はこう。 「ここは薄暗さが古代的な魅力だったんだけどね」 我々は代わる代わるステンドグラスの方へでかけ、 帰ってきては身体を拭った。 特にそれ以上言葉はなく、 そのうちなんとなく半笑いの顔のまま御堂を出た。 (本書より抜粋) * * * おふたりの気持ちが、とてもよくわかる。 他にも、私が小一時間見ほれていた 2002年度の清水寺本尊御開帳のようすや 会津地方の魅力的な仏たち(&有能な獅子)、 西日に浮かび上がる見事な浄土寺の境内など 思わず本書を手に出かけたくなるお寺がたくさん。 仏像の見方が変わる「見仏記シリーズ」。 未読の方は、ぜひご一読を お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.08.07 12:09:05
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