カテゴリ:音楽
昨日から、「夏の音楽祭めぐり」の旅をはじめた。
いつもこの時期に、夏の音楽祭めぐりをするのだが、今年はブレゲンツ、インスブルック、ザルツブルクという、オーストリア国内の3つの音楽祭をめぐるツアーを企画した。内容はもちろんだが、各都市間がバスで3時間くらいなので、移動が楽、という理由も大きい。やはり移動が長いと 疲れてしまうので。 今日は最初の出し物、ブレゲンツ湖上音楽祭の「トロヴァトーレ」。野外ステージなので、朝方雨がぱらついて心配したのだけれど、幸い昼過ぎから雨があがった。 ここは2年ごとに出し物が代わる。今年は去年と同じ「トロヴァトーレ」。売れっ子演出家のロバート・カーセンの演出が見ものだ。 去年下見にきて面白かったので、入れることにしたのだが、やはり面白い演出、と今回改めて確認した。 時代は現代に読み替えてあるのだが、カーセンの意図は、作品のテーマのひとつである「身分違いの恋」を浮かび上がらせることにある。台本では15世紀のスペインの宮廷女官とジプシーの恋なのだが、それを現代にすると、石油資本でもうかっている富裕階級の女性と、ホームレスの男性になるというわけ。女性は石油缶で作られた巨大な城塞に住み、男性はおんぼろ石油缶がごろごろするホームレスの世界に住む。湖上ステージだから、モーターボートも登場したり、火をおおがかりに使ったりとサービス精神も満点で、個人的にはとても気に入っている演出である。 歌手は、それはマイクを使うなど制限があるのでなかなか実力はわかりにくいけれど、それでも4人の主役をそろえるのが難しい「トロヴァトーレ」にしては、まずまずそろっているのではないかと思った。トーマス・レスナーの指揮も◎。これからが楽しみな指揮者である。 今年は湖岸の反対側のリンダウというリゾートに泊り、会場へは船で出かけた。船でオペラへ、これこそ夏の音楽祭ならでは!最高の気分でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
September 5, 2006 03:01:22 PM
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