|
カテゴリ:ホルモンバランス/不定愁訴治療
「お酒はどのくらい飲むと太りますか?」
このようなご質問が多くありますのでここで見解を述べておきます お酒は「カロリー計算」でするものではないと私は考えています アルコールは基本的には「エンプティーカロリー:体脂肪となりにくいエネルギー体」ですので、「アルコール100cc=○○カロリー=脂肪に換算して○○グラム」という計算が成り立ちにくいのです 事実、アルコールをたしなむけれど、肥満にならない方も大勢いらっしゃいます 私はアルコールと肥満の関係は「ホルモンバランスを崩すから」と考えています これらの研究論文は沢山提出されています その中でも注目しているのが「アルコール摂取と副腎皮質ホルモン分泌の関係」です Pattersonらの論文によると *アルコール摂取によって副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が上昇する *アルコール摂取によって男性では女性ホルモン量が上昇する *アルコール摂取によって女性では男性ホルモン量が上昇する というものである コルチゾールは「慢性ストレス抵抗性ホルモン」です このホルモンが過剰となる病気に「クッシング病」というものがありますが、この病気の身体的特徴は「中心性肥満:お腹を中心として肥満する」です 特に「内蔵脂肪」が沈着してきます 男性における女性ホルモンの上昇は「女性化兆候」を示します 乳房肥大(女性化乳房)を起こしたり、腰回りに脂肪がついたりします 女性における男性ホルモンの上昇は「男性化兆候」を示します ここでは「筋肉量の増強」というよりはむしろ「男性の中年太り」のように「腹部肥満」の兆候を示します よって、アルコールが肥満やエイジングに与える影響は *アルコールによる肝機能の低下(解毒能力の低下) *アルコールによるホルモンバランスの悪化 であると考えられます これらのデータは「アルコールの大量摂取」であり、少量のアルコール摂取には *HDLコレステロール(善玉コレステロール)の増加 *末梢血管拡張作用(による血圧の低下、虚血性心疾患の予防) *精神安定作用 という作用もあります 「どれだけが少量なのか?」 データ上は「グラス一杯程度」です・・・ 残念です・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.04.28 17:57:58
コメント(0) | コメントを書く
[ホルモンバランス/不定愁訴治療] カテゴリの最新記事
|