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カテゴリ:偉人を偲んで
華岡青洲(はなおか せいしゅう)という方をご存知でしょうか?
世界で初めて全身麻酔を用いた手術を成功させた方です。 宝暦10年(1760年)紀伊国那賀郡(現・和歌山県紀の川市)に生まれました。 彼は手術での患者の痛みを和らげ、人の命を救いたいと考え、麻酔薬の開発を始めました。 動物実験を重ね麻酔薬の完成にまでこぎつけますが、人体実験を前に行き詰まってしまいます。 そのとき、青洲の母「於継(おつぎ)」と青洲の妻「加恵(かえ)」が自分の体を使って 麻酔薬を試してほしいと自ら申し出ました。 その結果、加恵が失明するという大きな犠牲の上、全身麻酔薬『通仙散』が完成したのです。 「日本麻酔科学会」のシンボルマークは、華岡青洲が開発した通仙散の主成分、曼陀羅華です。 平成12年(2000年)に創立100周年を記念し、青洲の肖像と曼陀羅華の花をデザインした 切手も発行されました。 そして、和歌山県立医科大学は青洲の偉業を讃えて、 曼陀羅華の花に「医」の文字を配した学章を使用しています。 彼は天保6年(1835年)享年76歳で生涯を終え、故郷の和歌山県紀の川市に眠っています。 世界初の偉業を成し遂げた華岡青洲は当然すごい人なんですが、多くの人の命を救うために、 自ら献身を申し出た母、そして失明した妻。兄弟愛、夫婦愛、家族愛。。 その域を超えた人類愛ですよね。 ここから医療は目まぐるしい進歩を遂げ、今もなお多くの方が命を救う努力をしています。 どんな状況であっても1日でも長く生きていてほしいと願う家族のために。 そんな中、昨日の麻生副総理による高齢者高額医療費問題での発言。。 個人の人生観を否定するつもりはないですが、延命治療に頼ってでも生きたい、 生きていてほしいと願う人もいます。 ご自身の立場、発言の影響力、発言する場をお考えいただければと思います。 さて、この華岡青洲の偉業をたたえ『青洲の里』という施設がありますので行ってきました。 青洲の里のレポートはまた次回に。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 22, 2013 11:22:23 AM
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