遠距離恋愛0日目
あと9時間後には、私は日本に帰る飛行機に乗ってる。3時間後には、彼が迎えに来て空港まで送ってくれる事になっている。昨日は寂しくて寂しくて沢山泣いたけれど、その分今日は少しすっきりしている。昨日は、彼が午後3時までは用事がないから、という事で一緒にご飯を食べに行った。待ち合わせに遅刻してきた埋め合わせに、ちょっといいレストランに連れて行ってくれて、ランチ(デザート付き♪)をおごって貰い、そのあと、時間が余ったので映画を見に行った。映画が終わった瞬間、これが彼との最後のデートなんだな・・と思うと、急に寂しくなった。駐車場に戻って車に乗るまではこらえていたんだけれど車の中で彼とふざけあって無理やり笑っていると、逆にもっと寂しさが増してきて、わーっと泣いてしまった。彼は私をずっと抱きしめてくれて、涙を拭きながら「心配しないで、大丈夫だから。」と言ってくれたけれど、私は泣く事を止められなかった。彼は急に思いついたように外に出て、誰かと電話をして戻ってきた。「今日の午後のミーティングね、欠席するって今電話してきた。今日はやっぱり、一緒に過ごそう。」びっくりまた泣いている私をハグしてから、「さ、行こうか」と車を走らせた。泣きつかれて寝てしまった私が起きたとき、全然しらない景色があった。「なに、ここ。どこ行くの?」と聞くと「秘密!前から連れて行きたかったところ。」と言う。なんだーそれー。とまたふざけ合って、1時間半後、夕方、もう暗くなった頃に着いたのは小さな、観光客がよくたむろする街だった。そこにあるこれまた小さなショッピングモールが、彼の「連れて行きたかった所」らしかった。大きな噴水があって、その周りで子供が遊んでいる。ライトで綺麗にデコレーションされていて、公園みたいな感じ。「綺麗だろ?昔よく、別にやることもないけどブラブラしにここにきて、ぼーっと座ってたんだ。」そうかー、本当、綺麗だねえ、と言って二人でお店をうろちょろしたり、アイスクリームを食べたりして時間を過ごした。最後くらいロマンチックディナーをしたかったけれど、アイスクリームでお腹いっぱいになって何も食べられなかった(笑)その間に話をしたんだけど、「遠距離恋愛ってさー、難しいと思う?」と聞くと、「Not really」との返事。本当に、大したことないだろ、ってな顔をして言う。私:「あのさ、もししたくないなら無理に続けなくてもいいんだよ。勝手にきて、勝手に帰るのは私なんだから、私の身勝手であなたに何年待っててね、って言うのはフェアじゃないからさ。」彼:「なんでそんなこというわけ?」私:「だって、私と付き合う事で、Sは他の女の子と知り合うチャンスを逃してるんだよ。これから1年、ずっとそうなるんだよ。」彼:「他の女の子と知り合って欲しいの?」私:「そういうわけじゃないけどさ・・」彼はは~っとため息をついて、言った。I dont want that either. I want to wait, cuz you're worth it.and you are leaving here for good reason, for your studying, right?うん、と言ってまた私は泣けてきた。「そんなに難しい事じゃないよ、大丈夫。」私の目にキスをしてから、彼は私をフルネームで呼んでI love youと言った。この人とだったら大丈夫かもしれない、と泣きながら思った。頑張ろう。