カテゴリ:シェフの雑記帳
昨年の暮れから品切れになっていた錦爽鶏が入ってきました。サンク・オ・ピエではいつも丸鶏で取り寄せて、、、 このようにさばき、、、出てきた鶏ガラをオーブンでカリカリに焼いて、茶色の香ばしい出汁を取ります。その出汁がJus de pouletジュ・ド・プレ、鶏のジュです。 皮はカリカリに身はしっとりと焼き上げて、焼いた鍋にこびりついた旨味、フランス語ではglaceグラス(煮詰まったもの)とかsucスュク(汁)とかいいまして、その旨味を水やワインを使って溶かすことをdeglacerデグラセといいます。こびりついたうま味成分には、メイラード反応によってできた独特の風味と強烈な旨味があるので、水でデグラセして先の鶏のジュを加えると実に美味しいソースになります。実は鶏のジュのほうもオーブンでカリカリに焼いて出汁を取っているのでメイラード反応による旨味が含まれているから効果も相乗されるわけですね。最後の仕上げにサルディニア島産の極上オリーヴオイルを少しかけて、よい風味をつけます。それから、挽きたての黒胡椒!Poulet poelee avec son jusプレ・ポワレ・アヴェク・ソン・ジュ、若鶏のポワレそのジュ添え、というシンプルですが「これ以上何がいるの?」というくらい美味しい食べ方だと思います。 錦爽鶏は、愛知県で作っている平飼いの地鶏で出荷の際の内臓処理や羽の処理なども職人が手作業で行っているというちょっと手のかかった鶏です。運動させながら自然な飼料で育てられているので、安いブロイラーのような臭みも無く、過剰に脂も乗っていないので美味しい鶏です。またレギュラーメニューに復帰しましたので、いつでもどうぞ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 16, 2013 08:49:24 AM
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