カテゴリ:シェフの雑記帳
もうかれこれ20年ほど続くワイン会です。今回のお題は「イベリコ豚のキーマカレーとサンク・オ・ピエの夏野菜」毎年8月はビールで始めてカレーで〆るというパターン。サンク・オ・ピエでカレー?と思うでしょうが、このワイン会は楽しく遊ぶのがテーマなので料理もお酒も何でもありで、むしろ通常メニューが出るほうが珍しいくらいなんです。ビールはコエドビールの瑠璃。ピルスナータイプですっきりした中にもわりあいボディーがあって、ゆっくり飲むと意外に個性的な味わいです。つまみは、、 左から焼き茄子のマリネ、ピーマン味噌、アンチョビ・ガーリックトースト。茄子は強火で焼いて皮を剥き、シェリーヴィネガー、ペドロヒメネスヴィネガー、自家製ポン酢、ガーリックオリーヴオイル、塩で味付けします。結構酸味をきかすのがポイント。焼き茄子の焦げた香りが魅力です。ピーマン味噌は、たくさんのピーマンと青唐辛子少しをフードプロセッサーで微塵切りにして、サラダ油少々で炒めます。水分が飛んだら、味噌とみりん、酒と砂糖、豆板醤少々を加えてじっくり煮詰めていきます。まあ、あまり辛くしないほうが美味しいです。ピーマンの青い香りが主役なイメージですね。ビールにも日本酒や焼酎にもそれにもちろんご飯にもよく合います。アンチョビガーリックトーストは、無塩バターをアンチョビの塩気でちょうど良くなる程度のアンチョビとうちの庭のイタリアンパセリとタイムを合わせてニンニクも少し入れて、フードプロセッサーにかけて合わせバターにしておいたものをバゲットに塗って焼いたもの。簡単ですが結構美味いです。これもお酒ならなんでも合いますね!このバターでエスカルゴ焼いたり、ポテト焼いたり、茄子やズッキーニ焼いたり、、、色々応用できますよ。 次は生ハム、サンダニエーレと、、 カヴァ・フェレ・ブリュット・リゼルヴァ、スペインの泡です。生ハムとも一緒に添えた夏野菜料理とも相性ばっちりです! 続いて、シャンパーニュ、ペウシモネ、マグナムボトル!1.5リットルの2本瓶ですね。詳しい説明は省きますが、シャンパーニュはその製法上の事情で瓶が大きいほど味が安定しています。このマグナムが2本瓶、ジェロボアムが4本瓶、8本はマチュザレム、、、メルキゼデックという40本サイズなんていうのもあるようです。40本サイズになると液体だけでも30リットル、ボトルを入れれば、50~60キロにもなります。グラスワインで400~500杯とれる勘定です。もちろん見たことないですけどね。 ペウシモネはヴェルズネィ村のグランクリュのピノノワールとシャルドネを使った豪勢なシャンパーニュです。さほど名が知られていないので幸いお高くはないのですが、味わいはしっかりしていて美味しいです。1960年ころから続くメゾンで、自社畑を広く所有しているのでマムなどの大手メゾンにも葡萄を売っています。合わせた料理は、、 フォアグラテーヌとパルマハムと自家製スモークハムのゼリー寄せテリーヌのサラダ仕立て。ピノが75%の力強いシャンパーニュによく合います。 仔牛のロースト、アルビュフェラソース。牛筋と鶏ガラのジュを煮詰めて生クリームを加えさらに煮詰めてバター少しで仕上げた濃厚なソースです。クラシックです。仔牛は淡白なので濃厚ソースを合わせるのが古典的なやりかたです。たくさんだと重いですけで、これは肉が80グラム弱、みなさんペロッと食べてました。合わせたワインは、、 マノ・ア・マノ、スペインの赤ワインです。ブドウはスペインを代表するテンプラニーニョです。ワイルドな印象があるテンプラニーニョですがこのワインは端正にまとまっていて、仔牛にもよく合います。 メインイベントは、イベリコ豚のキーマカレー!キーマカレーと言うと硬めのミートソース的な汁気の少ないものが多いですが、私的にあれは好みでないので汁気多めです。AOC指定のピュイ産レンズ豆も入っています。カレーの作りはインド風。ルーなどの粉物は入っていません。カルダモンを強めにきかせるのが私好みです。かなりスパイシーですよ!サンク・オ・ピエでカレーを食べるにはこのワイン会に参加するしかありません。(笑) 辛味増強薬味です。左が赤い悪魔、右がブラック魔王。ものすごく辛いです。 付け合わせです。赤玉ねぎのアチャール風と自家製胡瓜のキューチャン風です。カレーはみなさん2~3杯お替りしてましたよ! デザートは、うちの畑の西瓜にローマ法王に献上のチェルビアの塩を添えました。締めはさかもとこーひーアニバーサリー2014でした。 このワイン会では、一番遊んでいるのは私です。ワインだけではなく、日本酒や焼酎などもだしますし、料理もフレンチ、イタリアン、エスニック、中華、コリアン、、、etc何でもありです。「これ食ってこれ飲んでみてね!」というのを20年続けてきたんです。お気楽なのりだからこんなに長く続いたんでしょうね。みなさんいつもお付き合いありがとうございます。 このワイン会どなたでも参加できます。興味のある方はシェフまでご連絡ください。次回開催は10月4日の予定です。
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Last updated
Aug 10, 2014 10:23:32 AM
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