カテゴリ:シェフの雑記帳
サンダニエーレの生ハムですね。サンダニエーレは、こちら。(リンクページの下の方に地図が付いています。) ちなみにイタリア生ハムの代名詞のパルマは、こちら。パルマからみるとサンダニエーレはずいぶん北なのが分かります。イタリア半島とギリシャ、ボスニア、クロアチアなどが面するアドリア海の一番奥地で北はもうすぐオーストリアやスイスですから、アルプスの麓ともいえますね。 サンダニエーレの生ハムは、アルプスの冷たい乾いた吹き下ろしの風とアドリア海の湿った暖かい海風の絶妙なバランスが独特の風味をもたらすといわれています。それにパルマよりずっと涼しいので、肉の塩分量が少なめでも保存できるために、生ハムとしては結構薄塩なんですね。それがまた上品です。普通生ハムは塩っぱいですから、50グラムも食べるともう手が出なくなるものですが、サンダニエーレの生ハムなら100グラムくらいいけそうです。そのくらい塩が薄い。 また、血抜きを良くするためにプレスにかけてギターのような形に仕上げるのも特徴で、血抜きが徹底しているためにハムの色合いが淡いピンク色でこれもとても美しく食欲をそそります。 生ハムはいかに薄く切るかが、大切。厚切りなんてとても食えたものじゃありません。私の場合は、刃渡り40センチ近い特大の牛刀で切るのですが、まあ、このやり方はあまり誰もやっていないでしょうね。電動スライサーを超える手切りを目指して、特殊な切り方にはまってしまいました。イタリアの生ハムの輸入が解禁になったのが1996年なのでもう20年近く生ハム切ってますけど、いまだに少しずつは上手になっている気がします。イタリアやスペインから生ハム切りの名人というのが来てのデモンストレーションを何度か見てますが、「これは負けた。」と思ったことはないですよ(笑)さかもとこーひーの坂本さんも「サンクの生ハムに慣れてると、他のところのはたいていイラっとくる。」なんて言います。 生ハムには、今回お勧めワインを3種類用意しました。トゥーレーヌ・シュノンソー・ソーヴィニヨン・ブランはフランスロワールの辛口白、相川商店のお勧めです。私としてはちょっと意外な組み合わせだったんですが、合わせてみると、ロワールの白にしては柔らかくてほど良い濃厚さもあってサンダニエーレの生ハムには良いマリアージュでした。これは、パルマの生ハムやスペインのハモンセラーノではきっと合わないでしょうね、、。実は生ハムとワインの組み合わせはなかなか難しいんです。さて、ワイン。もう一つはやはりロワールのカベルネ・ドゥー・ロゼ。これはほんのり甘いロゼワインで生ハムの塩気とやんわり調和します。良く生ハムにメロンなどのフルーツを合わせますよね。あのフルーツの役目をワインがするわけです。それから、シェリータイプのワインでペドロヒメネスのフィノ。これはスペインバル的定番の組み合わせですね。
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Last updated
Apr 21, 2015 11:06:56 PM
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