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カテゴリ:歌舞伎・古典、観劇
先日観た夜の部にも記しましたが、今月は中村信二郎改め中村錦之助の襲名披露が昼夜とも、趣向を凝らして行われています。
昼の部演目は、『當年祝春駒(あたるとしいわうはるこま)』『頼朝の死』『男女道成寺(めおとどうじょうじ)』『菊畑』。 中でも『男女道成寺』は、片岡仁左衛門と中村勘三郎が白拍子の桜子、花子の娘姿となっての登場に、場内が賑わいます。 仁左衛門の女方を初めて観たと驚いていたら・・・実は狂言師の男性が白拍子の扮装をしていた、という設定だったそうで、坊主たちにも見破られ、改めて男の扮装で花子との踊りを見せてくれました。 この道成寺にはいくつもバリエーションがあります。 私が観たものだけでも、花子だけのもの「京鹿子娘道成寺」、二人の花子が登場するもの「京鹿子娘二人道成寺」、そして今回のように男女としてのもの「男女道成寺」。 早変わりの美しさを堪能するだけでなく、男女二人で見せる踊りが見所であり、その姿に客席から「ご両人!」の声がかかっていました。 そして、今月は中村錦之助襲名披露にちなんで、『菊畑』に‘劇中にて襲名口上申し上げ候’とあるとおり、劇中で一旦芝居を止めて口上が行われます。 この『菊畑』は、初代錦之助が歌舞伎の舞台を最後に務めた時の作品で、もう一度同作品で錦之助を歌舞伎の世界に呼び戻したいという想いがあっての上演となったそうです。 作品が時を経ても名前とともに生きている、伝統芸能の一面を見たような気がしました。 昼の部終演時刻は16時とされていますが、どうしても時間を上回ってしまうようです。 それでも夜の部はきちんと16時30分から開演するのですから、スタッフも役者も大変です。 (歌舞伎座にて) ※上演時間詳細はこちら。 ※写真の幕には、中村錦之助の名前が記されています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.04.17 00:15:01
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