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《櫻井ジャーナル》

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2014.12.04
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 インターポールに国際手配されているイギリス人女性、「白い未亡人」ことサマンサ・ルースウェイトがウクライナで殺されたとする情報がある。この女性はソマリアを拠点とするイスラム武装集団「アル・シャバーブ」のメンバーだと言われているが、アメリカ/NATOを後ろ盾とするキエフ政権側の戦闘集団「アイダル大隊」で狙撃手として戦闘に参加、反キエフの人民共和国側の狙撃手に射殺されたというのだ。ただ、この話をアイダルは否定している。

 この報道が正しいかどうかはともかく、アイダルはイスラエル系富豪とネオ・ナチ勢力が結びついてできた武装集団で、非武装のロシア系住民を虐殺してきたとは言える。例えば、今年9月にドネツク近郊で発見された集団墓地はその2週間前までアイダルや親衛隊というネオ・ナチ系の部隊が駐屯していた地域にある。

 その墓地に埋葬されたのは地元の住民だとみられ、死体は手を縛られた状態で発見されている。頭部に銃弾の跡があることから処刑された可能性が高く、中には頭部が胴体から切り離されているものもあったという。アイダルとは、そうした集団である。

 イスラム武装勢力のメンバーがウクライナで戦闘に参加していても不思議ではない。過去を振り返ると、1991年にソ連が消滅してからアメリカ/NATOはユーゴスラビアを公然と先制攻撃して国を粉々にしたが、その際にアル・カイダがボスニアへ入って戦闘に参加している。そうしたイスラム系武装グループの資金源は例によってサウジアラビア。この当時、チェチェン、タジキスタン、ウズベキスタン、ウイグルの戦闘員が一緒に訓練を受けたという。

 チェチェンの反ロシア勢力がグルジアのパンキシ渓谷を拠点にしていることは本ブログでも何度か書いた。この地域へはチェチェンからの難民が流れ込んでいて、そこでアメリカのCIAはチェチェン人をリクルートしていると言われている。グルジアはアメリカやイスラエルの強い影響下にある国だ。

 このパンキシ渓谷からシリアへチェチェン人が送り込まれ、ISの戦闘員として戦っているのだが、これは新しい動き。ロシアやウクライナで活動するのが普通だ。2月のクーデターで先頭に立ち、後にキエフ政権の内部で粛清されたアレキサンダー・ムージチコ(別名、サーシャ・ビリー)は1995年までチェチェンでロシア軍と戦っていたが、このように交流がある。

 現在のキエフ政権は西側の巨大資本と結びついた「オリガルヒ」と呼ばれる富豪たちとアメリカ/NATOを後ろ盾とするネオ・ナチ。このネオ・ナチとは第2次世界大戦でナチスと手を組んでいたステファン・バンデラを信奉する人びとで、その比率はウクライナ人の15から20%だという。実権を握ることもできる大きな勢力だ。

 そうしたネオ・ナチの資金源になっているのがイスラエル系のオリガルヒ。東/南部の民族浄化で黒幕と言われているドニエプロペトロフスクのイゴール・コロモイスキー知事はウクライナ、キプロス、イスラエルの三重国籍。生活の拠点はスイスのジュネーブだ。アイダルのスポンサーもコロモイスキー。そのほかアゾフ、ドンバス、ドニエプルといった私兵を組織、さらにアメリカの傭兵会社から戦闘員を雇っている。ネオ・ナチの戦闘員を雇うために数千万ドルを投入していると言われている。

 アメリカ/NATOによるウクライナ乗っ取り劇の第1幕は2004年から05年にかけての「オレンジ革命」。その背後には投機家のジョージ・ソロスなど西側の富豪だけでなく、ボリス・エリツィン時代のロシアで不公正な手段を使って巨万の富を築いたボリス・ベレゾフスキーもいた。「革命」後に首相を務めたこともあるユリア・ティモシェンコはソロスの手先として台頭した。

 現在、ウクライナの体制を乗っ取るプロジェクトで最前線にいるのがアメリカのビクトリア・ヌランド国務次官補。その結婚相手はネオコン/シオニストの中心グループに属しているロバート・ケーガンだ。

 ネオコンの思想をたどるとウラジミール・ジャボチンスキーへ行き着く。この人物はオデッサ(現在はウクライナだが、(当時は帝政ロシア)の生まれで、第1次世界大戦でイギリス軍に参加、1940年にアメリカのニューヨークで死亡している。イスラエルの現首相、ベンヤミン・ネタニヤフの父親、ベンシオンはポーランド生まれで、ジャボチンスキーの側近だった。

 この地域にはユダヤ人が多く住んでいて、その中にはコミュニストも少なくなかった。その勢力に対抗させるため、イギリスは反コミュニストのユダヤ人としてジャボチンスキーのようなシオニストと結びついたとする分析もある。

 こうしたヨーロッパ系のユダヤ教徒(アシュケナージ)はパレスチナから移り住んだのでなく、黒海周辺に住んでいたハザルの子孫だと言われている。これは学者の研究だけでなくイスラエル政府の結論でもある。そうしたこともあり、タイムズ・オブ・イスラエル紙によると、ユダヤ教徒をクリミアへ移住させる計画があるようだ。

 この移住を「第2のイスラエル」と表現する人もいるが、そのクリミアでは3月に住民投票が実施され、95%以上(投票率は80%)がロシアへの加盟に賛成してキエフ側は制圧に失敗した。

 ネオコン/シオニストの影響下にあるキエフ政権はクリミア奪還を叫び、東/南部での民族浄化作戦を再開する動きを見せている。すでに戦闘機が急ピッチで増強され、約100輌のエイブラムズ戦車や装甲戦闘車両のブラッドレーも東ヨーロッパへ配備される予定。その一方、アメリカ下院はロシアを敵視、新たな冷戦の開始を宣言する第758号決議を採択しようとしている。

 ネオコン/シオニストは「凶人理論」を使い、相手を脅し上げて屈服させようとするが、ロシアは受けて立つ構えだ。ドイツでは支配層の内部でもそうした「理論」を懸念する人が出てきたが、ネオコン/シオニストは狂気の度合いを引き上げようとしている。言うまでもなく、安倍晋三政権の集団的自衛権はそうした狂気とつながっている。






最終更新日  2014.12.04 22:59:18

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