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《櫻井ジャーナル》

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2015.03.08
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 アメリカ議会でイラン攻撃の演説をして出席した議員からスタンディング・オベイションを受けたイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相だが、テル・アビブでは3万人とも4万人とも言われる抗議のデモ隊に迎えられた。ネタニヤフ政権の好戦的な政策はイスラエルを危険な方向へ導くということで、その中には元モサド長官のメイル・ダガンや元副長官のアミラム・レビンも含まれている。

Netanyahu

 ダガンはモサドの長官だった2010年にネタニヤフ首相からイランと戦争を始める準備をするように命令されたことがある。この決定は全閣僚が参加した会議で決められたわけでなく、閣内で開戦に賛成していたのは首相に近い7名だけだったとされている。そこで軍も情報機関も命令を拒否したようだ。

 2012年に行われたアメリカの大統領選挙で、ネタニヤフ首相は共和党のミット・ロムニーに肩入れした。ロムニー自身も富豪だが、そのスポンサーにはカジノ業界の大物でラスベガス・サンズを所有するシェルドン・アデルソンも含まれている。かつて、この人物はニュート・ギングリッチの後ろ盾として知られていたが、このときはロムニー。ネタニヤフを操っているとも言われている。強者総取りの政策を推進、環境規制をなくそうとしている石油業界のコーク兄弟もアデルソンと同じ政治的な立場の富豪だ。

 昨年2月に来日したアデルソンは日本に100億ドルを投資したいと語った。世界第2位のカジノ市場になると期待、事務所を開設するというのだが、安倍晋三首相はすぐに反応する。翌月、衆議院予算委員会でカジノを含む「統合型リゾート(IR)」に前向きの発言をしたのだ。そして「国際観光産業振興議員連盟(IR議連)」なる超党派のグループもできた。カネ儲けとなると、議員の動きは素早い。

 そして5月、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は日本政府高官に対し、アデルソンへカジノのライセンスを速やかに出すよう求めたとイスラエルのハーレツ紙が今年2月5日付け紙面で伝えた。安倍、アデルソン、ネタニヤフのつながりは博奕の世界を超えて軍事にもおよぶ。安倍政権の政策を考える上でもアデルソンの存在は無視できない。アデルソンやコーク兄弟はアメリカの軍部にも強力なコネクションを持っている。

 第2次世界大戦の直後からアメリカにはソ連を先制核攻撃したいと考える好戦派が存在したことは本ブログで繰り返し書いてきた。その人脈は現在でも健在で、戦争ビジネスやキリスト教系カルト(聖書根本主義派、福音主義派、原理主義者などと呼ばれる)が中心。カルトの源流はカルバン派と言えるだろう。

 カルバン派の一派がピューリタン。1640年から60年にかけてイギリスで革命を成功させているが、そのときに議会派の軍を指揮していたのが地主や富裕な商工業者を後ろ盾とするオリバー・クロムウェル。

 革命の前、1620年に宗徒の一部はメイフラワー号でアメリカへ渡った。彼らは自分たちを選ばれた民だと認識していたようで、北アメリカで「新イスラエル」を建設するつもりだったという。先住民は野蛮で未開の「サタンの息子」ということになり、虐殺されていく。クリストファー・コロンブスがカリブ海に現れた1492年当時、北アメリカには100万人とも1800万人とも言われる先住民が住んでいたと推測されているが、1890年にウーンデッド・ニー・クリークで先住民の女性や子供が騎兵隊に虐殺された時には約25万人に減少していた。こうした歴史を持つアメリカでカルトが広がっても不思議ではなく、クロムウェルを考えれば軍隊と結びつくのも必然なのだろう。

 ナチスはカルト集団でもあったが、似たことがアメリカでも起こっている。アメリカのカリフォルニア州にオレンジ郡と呼ばれる地域があるのだが、そこはキリスト教原理主義の拠点であるとともに、軍需産業の拠点でもある。

 特殊部隊とキリスト教原理主義との結びつきを象徴する人物がイラクで「掃討作戦」を指揮してきたウィリアム・ボイキン中将。特殊部隊の出身で、2003年から国防副次官を務めた。その年、ボイキンはある協会で講演、自分たちの敵はオサマ・ビン・ラディンでもサダム・フセインでもなく、「サタン」と呼ばれる霊的な敵なのだと主張している。(NBC News, 2003年10月15日)

 アメリカでは情報機関、軍、警察の外部委託が進み、傭兵会社も設立されている。その中でも有名な企業がアカデミ(当初の名称はブラックウォーター)。創始者のエリック・プリンス自身は海軍特殊部隊、SEALsの出身で、熱心なキリスト教原理主義者としても知られている。姉妹のベッツィーが結婚した相手、ディック・デボスは「アムウェイ」会社の創設者である。この会社にはキリスト教カルトを信じる重役もいて、何人かは「マルタ騎士団」のメンバーであることを吹聴している。(Bill Berkowitz, ‘Blackwataer Blues for Dead Contractors’ Families’, IPS, June 29, 2007)

 1980年代の前半、アメリカ軍の内部に「悪魔教」の信者がいると問題になったことがある。そのひとりが第7心理戦作戦グループのマイケル・アキノ中佐。退役後に悪魔崇拝だという「セトの神殿」なるセクトを率い、ナチスが行っていた儀式を取り入れていたようだ。

 イランの義勇兵組織、バスィージのモハマド・レザ・ナクディ准将によると、ISの司令部はイラクのアメリカ大使館にあるのだが、ISを実際に指揮している、あるいは生みの親だと噂されている退役少将のポール・バレリーは軍隊時代にアキノの上官で、心理戦に関する報告書を共同執筆している。

 こうしたアメリカの好戦派は中東/北アフリカだけでなく、ウクライナでもロシアとの戦争を目指している。ここにきてEUの内部でアメリカ離れが起こり、アメリカでもバラク・オバマ大統領との対立が顕在化しているが、好戦的な動きをオバマ大統領は抑えられないでいる。

 そうした好戦派の黒幕グループにアデルソンも含まれ、安倍首相はその影響下にある。安倍政権の本質を知るためには、中東/北アフリカやウクライナの情勢を直視しなければならない。好戦派がIS(イラクとレバントのイスラム首長国。ISIS、ISIL、IEIL、ダーイシュとも表記)やネオ・ナチを使ってきたという事実から目を背けては、安倍政権の危険性を理解できない。





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最終更新日  2015.03.09 05:26:14



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