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《櫻井ジャーナル》

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2016.01.01
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 アメリカが日本を守ってくれると主張する人がいる。強そうに見えるアメリカに服従するための口実にすぎないだろう。何しろ、そのアメリカは侵略国家。そうした国と同盟関係を結んで集団的自衛権を行使することになると、日本もアメリカの侵略に荷担せざるをえなくなる。「敵に攻められたら」という話ではない。「アメリカが他国を侵略したら」日本はどうするかを議論しなければならない。

 アメリカの同盟国であるトルコなどは一般に「テロリスト」と呼ばれているアル・カイダ系武装集団やIS(ISIS、ISIL、ダーイッシュなどとも表記)を支援、ロシア軍機を待ち伏せ攻撃で撃墜している。ロシアが反撃しても不思議ではない状況であり、もし反撃したならNATOとロシアとの戦争に発展、NATOの中心的な存在であるアメリカもロシアと戦争をはじめることになり、日本も巻き込まれてしまう。しかも、歴史を振り返れば、アメリカは先住民の殲滅から始まり、侵略を続けてきた国だということがわかる。

 アメリカの戦略空軍総司令部(SAC)が1956年に作成した核攻撃計画に関する報告書(SAC Atomic Weapons Requirements Study for 1959)とその分析をアメリカの研究機関が公開したが、それによると、ソ連、中国、東ヨーロッパの最重要目標には水爆が使われ、ソ連圏の大都市、つまり人口密集地帯に原爆を投下することになっていた。軍事目標を核兵器で攻撃しても周辺に住む多くの人びとが犠牲になる。1957年初頭に作成された「ドロップショット作戦」も先制攻撃が想定され、300発の核爆弾をソ連の100都市で投下、工業生産能力の85%を破壊する予定になっていた。「核の傘」という議論はナンセンスなのだ。

 フランクリン・ルーズベルトやジョン・F・ケネディのように侵略を否定的に考えている大統領はいたが、例外的な存在だ。ルーズベルトは大統領就任の前に銃撃され、就任直後にウォール街を支配していた勢力はクーデターを目論んでいる。1945年4月、ドイツが降伏する直前にルーズベルトは執務室で急死、その後はウォール街がホワイトハウスで主導権を握る。また、ソ連との平和共存を訴えたケネディは暗殺された。

 現在、アメリカでは議員の大半が買収されていると言われている。西ヨーロッパ諸国も同じであり、当然、日本の議員にも疑惑はある。ロシアでは政府や政府系機関の幹部が外国で銀行口座を持つことを厳しく規制しているようだが、買収を警戒しているのだろう。1970年代にロンドンのシティを中心として築かれたオフショア市場のネットワークは追跡が困難で、富豪や巨大企業は課税の回避、不正資金の隠匿、マネーロンダリングなどに使ってきた。犯罪組織もその恩恵に浴している。

 買収に失敗したなら本当に命を狙うヒットマンが送り込まれるそうだが、最近、例えばリビアやシリアではワッハーブ派/サラフ主義者、ウクライナではネオ・ナチ(ステファン・バンデラ派)を中心とする戦闘員を「傭兵」として使って攻撃を仕掛けている。リビアやウクライナでは実際に政権を倒した。リビアの場合、NATOによる空爆とアル・カイダ系のLIFGによる地上戦が連携していた。

 こうした構図は世界的に知られはじめた。日本の支配層は「言語」という壁に守られているようだが、英語圏におけるアメリカへの信頼感は限りなくゼロに近づいている。ドルが基軸通貨から陥落、軍事力の優位という幻影が消えたなら、信頼されていないアメリカは崩壊するしかない。ネオコンは恫喝して屈服させるしか能がないようなので、最後は世界を道連れにすると脅してくるかもしれない。





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最終更新日  2016.01.01 22:54:58



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