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《櫻井ジャーナル》

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2018.05.28
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 アメリカの軍、あるいはCIAはジハード傭兵をクルド勢力と合流させたり油田地帯のデリゾールへ集めているが、その一方で武装集団の幹部クラスをヘリコプターで救出、アフガニスタンへ運んでいると伝えられてきた。

 ここでいうジハード傭兵とはメリカ、イスラエル、サウジアラビアの三国同盟やイギリスやフランスのサイクス・ピコ協定コンビ、オスマン帝国の再興を夢想していたトルコ、パイプラインの建設でシリアともめていたカタールなどが送り込んだ武装集団で、その主体はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団。

 イスラム系の武装勢力として「アル・カイダ」なる名称が飛び交ってきたが、ロビン・クック元英外相が2005年7月に指摘したように、​CIAが訓練した「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイルがアル・カイダ​。アラビア語でアル・カイダはベースを意味するが、「データベース」の訳語としても使われる。ちなみにこの指摘をした翌月、クックは保養先のスコットランドで心臓発作に襲われ、59歳で死亡した。

 詳細は割愛するが、ジハード傭兵の仕組みが確立されたのは1970年代の終盤から1980年代にかけてのこと。戦闘員を雇って送り込み、工作の資金を出していたのがサウジアラビアで、イスラエルも協力していた。イラン・コントラ事件とは、アフガニスタンの工作の一断面だ。

 そうした経緯があるため、アフガニスタンにはアメリカのコントロール下にある有力者や武装集団が今でも活動、アメリカ軍はヘロインの原料になるケシの栽培地を守っているとも批判されている。ここで生産された麻薬はコソボなどを経由してヨーロッパなどへ流れていく。

 そのアフガニスタンでアメリカの情報機関と緊密な関係を維持しているひとりが​ナンガーハル州の知事を務めるグラブ・マンガル​。この地域のジハード傭兵を支配、そこから利益を得ている。この地域に入った戦闘員は2500から4000名で、今後1200名程度増やす予定だという。こうしたジハード傭兵はシリアやイラクからパキスタンのカラチやペシャワールを経由してナンガーハルへ運ばれている。この近くにはアメリカ軍の大きな基地があり、こうした戦闘員を守ることになるのだろう。

 ナンガハールに集められた戦闘員はタジキスタンなど中央アジアでの工作を視野に入れているはず。チェチェンで行ったようなことを規模を大きくして実行しようとしている可能性がある。6月14日から7月15日にかけてロシアでサッカーのワールドカップが開催されるが、そのタイミングで破壊活動を目論んでいるかもしれない。

 この地域をアメリカが狙う理由はいくつか考えられる。ひとつはロシア軍のシリア支援を弱めさせてバシャール・アル・アサド体制を倒すこと、第2にパイプラインの建設も含め、カスピ海周辺の石油を乗っ取ること、第3は中国が計画している一帯一路を潰すこと、もうひとつはロシアや中国へ傭兵を送り込むルートを築くことだ。






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最終更新日  2018.05.28 00:00:08



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