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《櫻井ジャーナル》

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2018.12.22
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 ​カナダのジャスティン・トルドー首相は今年(2018年)7月にカナダ東部のノバスコシアでアングロ・サクソン系5カ国、つまりアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの情報機関幹部と会談​したという。

 この5カ国の中心はアメリカとイギリス。会議にはアメリカのCIAからジーナ・ハスペル長官、イギリスのSIS(通称MI6)からマイケル・ヤンガー長官が参加した。この5カ国の電子情報機関はアメリカのNSAとイギリスのGCHQを中心にUKUSAと呼ばれる連合体を編成している。

 この5カ国は中国のエレクトリニクス技術を安全保障上の脅威だとして取り引きを規制し始め、12月1日にはバンクーバーの空港でカナダ当局は中国の大手通信機器メーカー、ファーウェイ・テクノロジーズのCFO(最高財務責任者)で、同社の創業者である任正非の娘でもある孟晩舟を逮捕した。

 孟が逮捕された時、アメリカのドナルド・トランプ大統領はG-20サミットで中国の習近平習近平国家主席と貿易問題について話し合っていた。トランプは逮捕を事前に知らされていなかったが、トルドーは知っていたという。知りながら、トルドーは逮捕を止めなかったということだ。

 UKUSAが編成されたひとつの理由は各国の法律による規制を回避することにあった。例えば、アメリカで規制されている行為でもイギリスの情報機関は実行できる。

 アメリカではNSAだけでなくFBIやCIAも通信を監視してきた。FBIは1950年代にCOINTELPROを開始、1967年8月にはCIAがMHケイアスを始めている。いずれも目的は戦争に反対する人々の監視だった。電話の盗聴や郵便物の開封のほか、反戦集会やデモにスパイを潜入させ、平和運動を支援していた著名人を尾行し、さらに銀行口座の調査も実施している。(Anthony Summers, "Official and Confidential," Victor Gollancz, 1993)

 CIAのプロジェクトを指揮していたのはジェームズ・アングルトンだが、1974年12月にアングルトンをCIA長官だったウィリアム・コルビーがCIAから追い出している。

 コルビーによると、CIAが手紙を覗き見するようになったのは1952年で、ターゲットには平和運動や公民権運動の活動家、例えばジョン・スタインベックやマーチン・ルーサー・キングも含まれていた。

 1975年1月にアメリカ上院で情報活動に関する政府の工作を調べる特別委員会が設置されフランク・チャーチ議員が委員長に就任する。いわゆるチャーチ委員会だ。

 そのチャーチ議員は1975年にネットワーク局のNBCのミート・ザ・プレスという番組の中で、潜在的な敵が何をしているかを調べる能力を情報機関がアメリカ国民に対して使えば電話での会話やテレグラムなどあらゆるものをモニターでき、人々は隠れる場所がなくなると警告している。

 通信技術の発達に比例して通信傍受も盛んになる。1965年に本格的な商業衛星であるインテルサット1号が打ち上げられるとNSAやGCHQは地球規模の通信傍受システムを開発する。それがECHELON。これは1966年にNSAが始めたFROSTINGというプログラムの一部だ。

 その後、コンピュータが登場、インターネットが発達するとアメリカの情報機関はコンピュータ会社やインターネット関連会社をコントロール下に置き、あらゆる情報を入手する仕組みを作り上げた。コンピュータ・システムにトラップドアを組み込み、全世界で売るということも行っている。

 この情報支配システムを揺るがしているのが韓国や中国、特に中国のエレクトリニクス関連企業。そのひとつがファーウェイ・テクノロジーズだ。

 アメリカ支配層は中国のスーパーコンピュータ開発にも神経を尖らせているはず。何しろ、スーパーコンピュータを開発した日本企業も買収のターゲットにしていたほどだ。






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最終更新日  2018.12.22 03:39:19



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