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《櫻井ジャーナル》

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2019.08.30
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 インドのナレンドラ・モディ政権がロシアから防空システムのS-400を購入すると決めて以来、アメリカから取り引きを破棄するように圧力が加えられてきた。その圧力を跳ね返し、インド政府は購入代金を支払い始めたと伝えられている。5システムを54億ドルで購入、2023年までに引き渡される予定だ。

 両国ともSCO(上海協力機構、上海合作組織)のメンバー国であり、この取り引きが成立するのは必然のように見えるのだが、モディ首相がイスラエルと緊密な関係にあり、アメリカにとって戦略上、重要な国でもある。

 アメリカはイギリスと同じようにユーラシア大陸の沿岸部を支配して内陸部にプレッシャーをかけ、中国やロシアを支配するという長期戦略を採用、2018年5月にはアメリカ太平洋軍をインド・太平洋軍へ名称変更した。勿論、名称を変更しただけでないだろう。

 太平洋の拠点は日本、インド洋の拠点はインド、ふたつをつなぐ役割をインドネシアが担うという構図を描いているようだが、ディエゴ・ガルシア島も重要な役割を果たすことになるはず。

 ディエゴ・ガルシア島はイギリスが不法占拠、それをアメリカが使っている。ICJ(国際司法裁判所)はディエゴ・ガルシアを含むチャゴス諸島をイギリスはモーリシャスへ返還するようにと勧告しているが、無視されている。アメリカやイギリスに国際ルールを守るという意思はない。

 こうした米英の戦略をインドのロシア接近は危うくする。こうした動きはインド以外の国でも見られる。NATO加盟国であるトルコではすでにS-400の搬入が始まり、新たにロシア製戦闘機のSu-35やSu-57を購入する可能性が出てきた。

 アメリカとしては対立を煽り、そのターゲットをコントロールしようとするだろう。インドの場合は中国やパキスタンを利用しようとするだろうが、ロシアと中国は戦略的な同盟国。アメリカの思惑通りに進まない可能性は小さくない。






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最終更新日  2019.08.30 13:33:06



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