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《櫻井ジャーナル》

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2019.09.01
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 香港では街中で火炎瓶が飛び交っている。抗議活動の参加者数として170万人とか200万人という数字がアメリカでは事実として扱われているが、実際はせいぜい十数万人のようで、それも連日動員できるわけではなさそうだ。「テレビ映り」を考えると、人数の少なさを過激さで補う必要があるのかもしれない。

 こうした活動を売り出すためには象徴になる「スター」が必要。2014年9月から12月まで続いた「佔領行動(雨傘運動)」のときから、弁護士の李柱銘(マーチン・リー)、メディア王の黎智英(ジミー・リー)、香港大学の戴耀廷(ベニー・タイ)副教授、あるいは陳日君(ジョセフ・ゼン)、余若薇(オードリー・ユー)、陳方安生(アンソン・チャン)といった名前が挙がっているが、アメリカがスターとして売り出したのは黄之鋒(ジョシュア・ウォン)、羅冠聰(ネイサン・ロー)、そして周永康(アレックス・チュー)。アメリカのマルコ・ルビオ上院議員は2017年10月、この3人と雨傘運動をノーベル平和賞の候補者として推薦している。





















 ルビオはキューバ系で、今年3月にベネズエラでは大規模な停電があった際、その数分後、ベネズエラ政府より速くその状況を正確に述べていた。またイスラエルのパレスチナ人弾圧に抗議するために行われているBDS(ボイコット、資本の引き揚げ、制裁)をアメリカで実行することを法的に禁止する法律の成立を目指している。

 黄之鋒と羅冠聰がほかのふたりと一緒にJWマリオット・ホテルでアメリカのジュリー・イーディー領事と会っているところを撮影されている。黄之鋒は2015年11月にナンシー・ペロシ下院議長とも会談した。

 抗議活動の主催者がアメリカの政府や議員と連携、CIAの資金を動かしているNEDの資金が1996年から流れ込んでいることもわかっている。つまり、抗議活動はアメリカ政府の政策と深く関係しているはずだ。

 アップル・デイリー(蘋果日報)などのメディアを支配する黎智英も抗議活動の重要なスポンサーとして知られている。この人物は今年7月にアメリカでジョン・ボルトン国家安全保障補佐官と会談した。

 中国領だった香港をイギリスが支配するようになった原因は1840年から42年まで続いたアヘン戦争にあるが、その当時から香港は4家族が支配してきた、つまりイギリスの手先になってきたと言われている。李、何、許、羅だ。現在は李と何が力を持っているようだ。こうした人びとも中国への返還を望んでいない。好き勝手なことをする「自由」がなくなるからだ。

 アヘン戦争でイギリスは中国(清)を占領することはできなかったが、海での戦いに圧勝、沿岸地域を制圧した。その結果イギリスは香港島を奪い、上海、寧波、福州、厦門、広州の港を開港させ、賠償金まで払わせている。1856年から60年にかけての第2次アヘン戦争では11カ所の港を開かせ、外国人の中国内における旅行の自由を認めさせ、九龍半島の南部も奪い、アヘン貿易も公認させてしまった。

 麻薬取引で動く資金を処理したのが1865年に香港で設立された香港上海銀行。この銀行は上海でも仕事を始め、1866年には横浜へ進出、さらに大阪、神戸、長崎にも支店を開設して日本政府とも深く結びついた。

 香港は1898年から99年間のリースということになっていたので、1997年に返還しなければならない。それを嫌がったイギリスは時間稼ぎも目論む。そして1984年12月に署名されたのが「中英連合声明」。1997年から2047年までの期間は「一国二制度」で香港を特別扱いすることになった。1984年当時の中国は新自由主義にどっぷり浸かっていたことから、中国本土を香港化することも不可能ではないように思えた。

 しかし、1980年代の半ばに中国は新自由主義の弊害に気づいて軌道修正、天安門広場での新自由主義継続を求める学生たちの運動は抑え込められてしまった。本ブログでは繰り返し指摘しているが、この時、広場で学生が虐殺された事実はない。少なくともそれを示す確かな証拠や証言は存在しない。

 それでも天安門広場の事件からしばらくの間、中国は新自由主義を放棄せず、アメリカとの関係は継続した。つまりアメリカの影響下から抜け出していない。それが変化したのは2015年頃からだ。今ではロシアと戦略的な同盟関係を結んでいる。

 アヘン戦争以降、香港は麻薬の積み出しや資金の処理をしてきた。1970年代からシティは大英帝国のつながりを利用してオフショア市場のネットワークを築き、資産を隠したい世界の富豪、情報機関、あるいは犯罪組織に重宝されてきた。そのネットワークにひびが入ることを西側の支配層は好まない。日本でカジノとオフショア市場をセットで作ったとしても、香港を手放したくないだろう。税金を払わない「自由」は彼らの特権だ。

 香港は中国を侵略し、略奪する拠点として機能してきた歴史もある。現在、アメリカは中国に経済戦争を仕掛けているが、それが成功した暁には香港を再び略奪の拠点にするつもりだろう。







最終更新日  2019.09.01 04:01:48



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