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《櫻井ジャーナル》

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2020.10.25
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 ボリビアで10月18日に実施された総選挙でルイス・アルセが次期大統領に選ばれたと言われていたが、その得票率は55.1%で他の候補を圧倒していたことが明らかになった。第2位のカルロス・メサは28.8%、最もアメリカの巨大資本に近いルイス・フェルナンド・カマチョは14.0%だ。

 昨年11月10日にクーデターで追放されたエボ・モラレスとアルセは同じMAS(社会主義運動)に所属、キューバやベネズエラとの関係を修復すると語っているのだが、モラレスの路線に戻る可能性は小さいと見られている。

 モラレスは昨年11月10日、ボリビア軍の最高指揮官だったウィリアム・カリマンから「最後通牒」を受けて「辞任」を強いられた。事実上のクーデターだが、それにはカリマンのほか、マンフレド・レイェス・ビラ、レンベルト・シレス・バスケス、ジュリオ・セーザ・マルドナド・レオニ、オスカル・パセロ・アギレ、テオバルド・カルドソ・ゲバラといった軍幹部が参加している。

 モラレスが排除された後、アメリカの支配者が暫定大統領に据えたキリスト教系カルト信者のヘアニネ・アニェスはボリビア上院の副議長だったものの、国民に支持されていたわけではない。その人物を暫定大統領にしたのは、ボリビアの軍や警察、その背後に存在するアメリカの支配者だが、この構図は崩れていない。

 このボリビアでは53年前、1967年10月9日にエルネスト・チェ・ゲバラが殺された。1964年11月の軍事クーデターで実権を握っていたレネ・バリエントス・イ・オルトゥニョはアメリカ大使のダグラス・ヘンダーソンからゲバラを処刑するように命令されていたと言われている。その当時、まで存在が認められていなかった電子情報機関のNSAはゲバラの動きを正確に把握、現場でゲバラに撃ち込む銃弾の位置も指示していたフェリックス・ロドリゲスはCIAのオフィサーで、ジョージ・H・W・ブッシュと親しかった。

 ところで、ボリビアは近代ヨーロッパの登場に重要な役割をはたしている。ヨーロッパの富は略奪で築かれた。15世紀から17世紀にかけての「大航海時代」にはエルナン・コルテスがアステカ王国(現在のメキシコ周辺)に攻め込んで莫大な金銀を奪い、フランシスコ・ピサロはインカ帝国(現在のペルー周辺)で金、銀、エメラルドなどを略奪した。いずれの帝国とも滅ぼされている。

 ヨーロッパ人は莫大な量の貴金属品を盗んだだけでなく、先住民を酷使して鉱山開発も行った。その象徴的な存在がボリビアのポトシ銀山だが、どの程度、盗み出されたかは不明である。

 スペインやポルトガルがラテン・アメリカから盗み出した金銀財宝を海賊に奪わせていたのがイギリス。そうした海賊の中でもジョン・ホーキンス、フランシス・ドレイク、ウォルター・ローリーは有名だ。エリザベス1世はホーキンスにナイトの爵位を与えた。ドレイクやローリーはナイトになっている。金やダイヤモンドを産出した南部アフリカをイギリスが侵略するのは19世紀の終盤だ。しょう






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最終更新日  2020.10.25 22:14:23



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