カテゴリ:カテゴリ未分類
ウォリアーズ、今シーズンの最終戦でブルズの72勝を越える73勝9敗という大記録を樹立!カリーはこの試合46点。同日、レーカーズのコービー・ブライアントは、現役最終戦を60点で花道を飾った。(2016年4月13日アップテート)
土曜日(2月27日)のOKC(オクラホマシティ・サンダーズ)戦、決めたのはやはりカリーだった、バスケットから32フィート離れた地点、ハーフコート・ラインを越えたばかりだったが、残り時間が1秒を切った、ディフェンダーの手が視界を遮ろうとしたのが一瞬遅く、放たれたショットはまるでビデオゲームのようにバスケットに吸い込まれて試合終了。第4クォーターの途中で一時は10点以上離されていたアウェイの試合を逆転勝利、ウォリアーズの今シーズンの成績はこれで53勝5敗、58試合消化して5敗!なんと勝率は9割1分。シーズンは82試合あるので残りは24試合、このままで行けば残りを20勝4敗以上で終わることは不可能ではない、そうすると73勝9敗あるいはそれ以上の成績でシーズンを終えるかも知れない、ということは、あの伝説の記録が破られる可能性は十分ある。超人・鳥人・マイケル・ジョーダンとシカゴ・ブルズが1995-96年のシーズンに達成した前人未到の記録、72勝10敗、勝率8割7分8厘、を破ってしまうのだろうか。 ステッフ・カリー(Steph Curry)とゴールデンステート・ウォリアーズ(Golden State Warriors)は昨年のNBAの覇者だ。現在NBAで競う30チームの中で州の名前でも市の名前でもない、ゴールデンステートという風変りな名称を持つチーム、いったいどこを本拠地にしているのだと思われるかもしれない。ゴールデンステートとはカリフォルニア州の愛称、しかしカリフォルニアには既にクリッパーズとレイカーズがロサンジェルスを本拠地とし、州都サクラメントにはキングズがいる。だから全カリフォルニアを代表する、とは言えない。ウォリアーズの本拠地は北カリフォルニア、サンフランシスコからベイブリッジを渡ったところにあるオークランドだ。1962年から1971年まではサンフランシスコを中心としたベイアリアを本拠地とし、サンフランシスコ・ウォリアーズというチーム名だった。 快走するウォリアーズの魅力はボールの動き‐‐素早いパスを右から左、縦に通す、スクリーンでディフェンダーをブロックした後にロールするピック・アンド・ロールやカリーのクロスオーバー・ドリブルも堪えられない、がなによりカリーとクレイ・トンプソンの二人のガードが遠距離から3ポインターを決める、この醍醐味だ。この二人はスプラッシュ・ブラザーズ(Splash Brothers)と呼ばれる、遠距離シュートでネットを揺らすことを<水しぶき>に譬えてつけられたニックネームだろう。かって、オークランド・アスレチックスという野球チームに、ホセ・カンセコとマーク・マグワイア―というホームラン・バッターがいた、彼らはBash Brothersと呼ばれていた、それにかけたのかも知れない。カリーは2009年のドラフトで7番目に、トンプソンは2011年の11番目に指名されている。 それにしても、今シーズンのステッフ・カリーは、MVPを獲った(そして優勝した)昨シーズンのパフォーマンスをさらに超えている。冒頭で紹介した32フィートからのショットは、他の選手ならシーズンに一度あるかないか、という類のものだ。9メートルを少し超えた距離なのだから、われわれ普通人では両腕で投げてやっと届くくらいの距離か、片手のジャンプショットではまず届かないな。今シーズンのカリーは、20フィート超の地点からのシュートを、何と46.6パーセントの確率で決めている(298/639)。30フィート以上からのシュートは超人的な50%の成功率(11/22)。実のところ、この成功率は彼の中間距離からのショット(10‐19フィート)成功率、46.2パーセントより高いのだからすごい。いくらNBAでも30フィートを越えたところからは普通シュートしないのだから、ディフェンダーがカリーに対して距離を開け過ぎているのだろう。 NBAの通常のシュートは1ゴールにつき2点だが、御存じのように、3-ポイント・シュートというのがある。バスケットからおよそ22から23.9フィート離れたところに引かれた3-ポイント・ラインの後ろから放たれたシュートのことで、1ゴールで3点になる(バスケットからの距離はサイドライン沿いか正面かで若干違ってくる)。土曜日のOKC戦で、カリーは12本の3-ポイント・シュートを決め、1試合でのNBA記録に並んだ。更に、今シーズンの3-ポインター成功数を288とし、自らの持つ1シーズンあたりの記録を既に塗り替えてしまったのだ。今シーズン300本決めるのは間違いないだろう。これがどれだけ桁外れか?昨シーズン、100本以上決めた選手は、カリーも含めてわずか29人、カリーの288本が第一位、第二位に入ったクレイ・トンプソンは179本、なんと109本差! もちろん、ウォリアーズが今シーズンも優勝するとは限らない。西部地区の2位には、深く静かに不気味に勝ち続けているベテランのサンアントニオ・スパーズがいる、たったの3.5ゲームしか離れていない。しかし、カリーとウォリアーズの今シーズンはとにかくスペシャル、おそらく歴史に残るパフォーマンスだろう。日本でもときどき放映しているウォリアーズの試合を一度観ておいた方がいいと思う。華麗な水しぶきを浴びるのもいいし、ディフェンダーを煙に巻くドリブルに息を呑むのもいい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.04.14 14:21:41
コメント(0) | コメントを書く |
|