テーマ:フルート(594)
カテゴリ:吹き方のコツ
・陥りやすい罠 音が鳴らないとき、結果が欲しくてむきになって息を増やす(強く吹く)方が多く見受けられますが、奇跡的に鳴る場合はあっても、末路は酸欠、貧血で倒れてしまいます。特に管楽器が初めての方は注意してください。とにかくやさしく吹くこと、根気よく繰り返すことがコツです。10回吹いたらまず一息入れましょう。 ・どうしても鳴らないとき まず鏡を見ながら「鏡に向かって」吹いてみましょう。これでうまくいった場合は、しばらくの間鏡の前で吹き始めるといいと思います。 残念ながらうまくいかないときはどうしたらいいか?これはですね、楽器を離して自分の顔だけを鏡で見てください。いや冗談ではないです。あなたのあごの傾きを見てほしいのです。 人間は、顔の筋肉が左右どちらかに寄っています。この傾斜が上向きのほうを私は「利き顔」と呼んでいます。これに従って、真ん中ではなく傾きのあるほうで吹いてみてください。また、歯形が少し曲がっている方も、真ん中では吹きにくい傾向にあります。同様に、寄せやすい方向でチャレンジしてみてください。 私の顔をサンプルに説明しますと、目線Aは右下がり、口元Bは右上がりです。中央線Cに対して、顔全体が右上がりということになるので、必然的に私は右寄りの吹き方になっています。 #「利き顔」については、わたしの顎関節症や抜歯の経験からお伝えしたいことがたくさんありますので、項を改めてブログ記事にする予定です。 ・それでも鳴らないとき 上下方向の息も試してみます。これもあごの傾きで、個人差が出ます。 また、前後のイメージも試してみましょう。マウスホールの先端だけではなく、それを通り越して手のひら一つ分、二つ分前で音が鳴るようなイメージもしてみてください。 図にしてみると、結構立体的になります。個人のイメージでこんなに変わります。 #なかなか鳴らないときのストレスを軽減する方法 音が鳴らない方の多くは、先述の通り、息を強く吹きいれる傾向にあります。これは、人間の本能的な部分で、結果が出ないと力を増やしてしまうのです。実はこれがイライラの元。だって、うまくいかないんだもの、、、 また、大抵は短くて強い息を入れてしまいがちです。これもまた、結果が出にくい一因です。長めの息をゆる~く出す。せめて1秒は吹いてください。そして、間をおいてまた吹く。この繰り返しです。 ・基本は深呼吸。長めの息をゆる~く1秒以上出す。 ・吹いたら少し間をおいて、再び吹く。 ・結果が出なくても、10回で休憩。これを1セットとして、 ・10セットやってもうまくいかなかったら今日はおしまい!次また頑張りましょう。 コツをつかめたら必ず音は出ます。上記の方法をいろいろ試して、粘り強く頑張ってください。 ・唇の形を作りにくいレアケース 穴が二つに割れてしまう唇の場合があります。これもやはり、あごの傾きを利用して、左右にずらしてみることで、一つの穴にまとまります。 サックスやクラリネットのシングルリードを吹いていた方は、唇を歯の上に乗せていることが多いようですが、フルートでこれをやってしまうと、息が素直に出ていかないようです。 極端ではありますが、唇を突き出すような形にして歯に乗せないようにしていただくと、結果に結びつくと思います。試してみてください。 また、オーボエやファゴットのダブルリードだと、唇を巻き込むようなくわえ方から想像するのが難しいという話を聞くこともあります。 これまた極端ですが、唇を突き出すことに加え、歯茎と唇の内側に空間を作るイメージをしていただくと、脱却できるかもしれません。 ただしいずれも、頬を膨らますことだけは避けたほうがいいでしょう。 ・金管経験者はちょっと得かもしれないコツ 息穴(アパチュア)を作り、前に息を出すという動作自体はほぼそっくりです。 そこで、こんなイメージでお伝えしたらうまくいった、というキーワードを披露します。 A「マウスピースをまず金管と同じように両唇につけてみて、下唇だけつけたまま外側へくるんと回す。」 B「そして、バズィングをしないで息を出してみる」 このメッセージだけで金管経験者のほぼ100%の方が、音が出ました。 また、Aのキーワードは金管のみならず、すべての方にお試しいただきたい方法です。 フルートを構えるのに唇の位置が決まらない方にはもってこいの方法でもあります。 ぜひお試しください。
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最終更新日
2022.06.11 23:24:09
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