テーマ:今日見た舞台(954)
カテゴリ:バレエ(国内バレエ団)
新国立劇場バレエ団
「ドン・キホーテ」 振付:マリウス・プティパ/アレクサンドル・ゴルスキー 改訂振付:アレクセイ・ファジェーチェフ 作曲:レオン・ミンクス 指揮:アレクセイ・バクラン 演奏:東京フィルハーモニー管弦楽団 新国立劇場 オペラ劇場 開演 14:00 <主なキャスト> キトリ:寺田亜沙子 バジル:マイレン・トレウバエフ ドン・キホーテ:長瀬信夫 サンチョパンサ:吉本泰久 ガマーシュ:澤田展生 ロレンツォ:田名部正治 エスパーダ:貝川鐵夫 メルセデス:西川貴子 街の踊り子:厚木三杏 ギターの踊り:湯川麻美子 ジプシーの頭目:小口邦明 二人のジプシー:グリゴリー・バリノフ、古川和則 森の女王:堀口 純 キューピッド:さいとう美帆 ボレロ:楠元郁子、貝川鐵夫 今シーズン、新国のドン・キホーテは観る予定ではなかったのですが、ザ・ニュースペーパー後、次の鑑賞まで間が空いてしまい、そろそろ何か観たいな…と感じていました。仕事のシフト上、たまたま今日が休みになったため、急遽チケットを手に入れた次第です。主役のキトリとバジルは共に初役という寺田&トレウバエフの、初々しいキャストにも興味をそそられました。 感想をざっと。 どの版を観ても楽しめる作品だと分っているドン・キでも、やはりこのファジェーチェフ版は、ラストの盛上がりがイマイチで残念。何と言うか、お上品~なドン・キホーテなんですよね。舞台装置も衣裳も色彩的にとても調和がとれており、うっとりするほど美しいのだけれど、ことドン・キに関しては美しさ以上にはっちゃけた陽気さとパワーが欲しいと(個人的に)思います。 エスパーダとメルセデスの物語への絡みも少ない(無いに等しい)し、酒場で狂言自殺をしてまでも許された結婚の喜びが、その後ジプシーの野営地へ場面転換してしまうことで薄れてしまいます。やんちゃな床屋のニイちゃんと、おきゃんな町娘の「やったぜ!うちら結婚できるぜ!イエーィ!」のノリで突っ走って欲しい(爆)。で、幸せの絶頂の中、二人を取り持ってくれたドン・キホーテを見送り、大団円。 そんな感じで版については満足していませんが、初役のお2人は、なかなか良かったです。緊張気味に精一杯頑張る寺田@キトリを優しくリードするトレウバエフ@バジル。 (あー…トレウバエフ、ってしっくり来ない。いつも「マイレン」て呼んでるから) キャリア的に、もう「ベテラン」の域にいるであろうマイレンは、シャープかつ安定した踊りで冴えてました。ロシア人ダンサーとしては小柄でスタイル的にも決して恵まれているとは言えないのですが、柔軟な上半身と針のようにスッと伸びたつま先がとても美しいです。何と言うか…「スカっとする」踊りをします。元々濃い顔立ちの彼が、よく動く眉芸(?)で大仰な表情やジェスチャーをすると、失礼だけどつい笑っちゃう。 特に今日は、マイレンJr君がパパの舞台の初鑑賞だそうで(Nさん、情報ありがとうございます♪)、マイレンがポーズを決めるたびに、いちいち「どうだぃ?パパ、カッコいいだろ?」と聞こえて困りました。(←妄想) コール・ドから大抜擢された寺田さんは、終始「一生懸命」頑張っている感じでした。第三幕のGPDDでは、クライマックスのフェッテで軸足が落ちかけて一瞬ヒヤリとしましたが、持ち直しましたし。それでも笑顔を絶やさずにキトリを「演じ」続けたのは立派。敢闘賞を差し上げたいです。イメージ的には、町娘よりも姫キャラかな?と思いますが、これからの活躍が楽しみですね。 それ以外のつれづれ感想。 久々に踊るバリノフ君が観られて嬉しかった。吉本さんは、もうキャラクターしか演らないのかしらん。エスパーダは、はっきり言って微妙。もっとケレン味が出せるといいのに。今後もエスパーダを演るならば、一皮も二皮も剥けて欲しい。さいとうさんのキューピッドが可憐。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.10.18 21:46:26
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