月探査機SLIMのマルチバンド分光カメラ
2024/1/20に月小型探査衛星SLIMが月赤道付近のクレーター「しおり」にピンポイント着陸をしました月にはSLIMがいる:小型月直陸実証機軟着陸成功→2024/1/20ブログそして、2024/1/25に軟着陸詳細についてJAXAの記者会見があり、月の画像も提供されました。月探査機SLIM:着陸エンジン一基損傷も予定地点をはずさず着陸→2024/1/25ブログクレーター「しおり」周辺へのピンポイント着陸の目的月の起源は巨大衝突説が有力です。地球が成長途中、別の天体が衝突し、形成された破片やダスト、ガスなどが集積して月ができるとする説です。ただし、衝突天体のサイズや化学組成、月の原材料が主に地球由来か、衝突天体由来かわかっていません。これを知るために、月のマントル(体積の90%以上を占める)の組成(鉱物量比や鉄とマグネシウムの比など)を調べるために、新しいクレーターの「しおり」周辺が選定されました。月の赤道付近のほんとに小さな名前もなかったクレーターです。今回の着陸に際して命名されました。「しおり」は直径270mしかありません。SLIMのマルチバンド分光カメラ750nmから1,650nmまでの波長帯を10バンド、10mの距離で0.13cm/pixelの高解像度で観測するカメラです着陸点周辺の岩石と月表面の土壌を観測します。観測波長は月の主要鉱物である輝石、カンラン石、斜長石などを識別するために選定しています現在、SLIMはひっくり返っており、太陽電池の向きが西に向いているので太陽光があたらず、充電待ちしっかり充電して岩石の分析が進むことをいのります。