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カテゴリ:奥村 武
日を追うごとに秋の深まりを感じます。
美浦の早朝の気温はこのところ12~14℃。 雨でも降ればもう「寒い」部類に入ります ですからお馬さんたちの体調管理にも気を使う季節でもあるんです。 調教中のお日様の出具合によって、腰当てにするお馬さんの防寒具「ラグ」を着けたり外したり。 汗をかいた体をスッキリとさせるため洗った後に薄いタオル地で出来たバスローブのようなものを着せたり・・・ お馬さんたちは、ちょっとしたことですぐに「コホン、コホン・・・」と咳をしてしまうんです。 そうです風邪のひきかけ。 そのサインを見逃さぬよう検温と併せて注意深く見守っていきますね。 さてそんな深まりつつ秋ですがお馬さんたちにとっては「天高く、馬肥ゆる秋」 実際問題として太め残りを起こしやすい季節でもあります。 飼養管理にも気を使わなくてはなりません。 そんなところへとっても残念なニュースが先日飛び込んできました。 以前、ピンクカメオのダイエット作戦のなかでお伝えしたこともある寝わらの話。 食欲旺盛なお馬さんたちは、寝床であるわらをも食べる・・・そんな話しおぼえてますかね? 秋から春までの太りやすい季節には、イネやムギの茎を使った「おいしい」ベッドの使用をやめて、木の屑を使う。 木の屑・・通称オガコ。 木の屑はさすがに食べませんから、与えた飼料だけを食べてくれる。 つまりは、飼養管理がしやすくなる。 そのオガコが・・・・・ なんと11月から使用禁止に 使えるのはイネやムギの茎だけだそうです。 以前は古新聞を細切りにしたペーパーベッドや木の表面を削った削りくずシェービングなども使えたのです。 しかし環境への影響や、後処理の問題などを理由に続々と使用中止に。 環境には優しけれど、お馬さんたちには厳しい世の中になりますね~ これはダイエットの問題だけではないんですよ。 たとえば手術を受けたお馬さん。 術前から術後にかけて、胃の中を空にするため絶食を行います。 これがわらの馬房だと、お腹のすいたお馬さんに「我慢しろ」は通用しません。 しかしこれからは(最近はずっとそうでしたが)絶対にわらを使う事に。 仕方なくお馬さんに口かごと呼ばれる道具を装着します。 食べられるものが目の前にあるのに食べられない。 なかなか厳しいでしょ。 そんなものを着けられるストレスは相当なものですよ。 入院が2週間も続くと、お馬さんたちは口かごを見ただけで馬房の中を逃げ回るようになります これがペーパーベッドだったら余計なストレスが1つ減らせるんですけどね。 そんな厳しくなる一方の周辺環境の中で鍛え上げられていくお馬さんたち。 そんな彼らを温かく応援してあげてくださいね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年10月19日 11時26分53秒
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