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カテゴリ:大川 充夫
ミツオーです。交流戦とは「降竜戦」と書くんだよね、と友人が毎年言います。今年は昇竜戦になりますように…。
さて、今年もダービーウイークが始まりました! と、せっかくみんなで盛り上がって行きましょう、というタイミングでひとつ、水を差すようなことを言います。 今年のコレを、「ダービーウイーク」と名乗るのはいただけません。ダメです。 そもそもダービーウイークは、全国各地のダービーがそれぞれの日程でバラバラにおこなわれていたものを、短期間に集中させたものです。 「毎日どこかでダービーをやってる!」 という状況にこそ価値があるのであって、今年のような日程になってしまっては、ダービーウイークを始める前の状況と何ら変わりありません。 今年のような日程になってしまったことに、もちろん理由はあるでしょう。推測もできます。 けど、ダメなもんはダメ。 売り上げ優先、PATでの発売を優先、というのであれば、ダービーウイークの名称の方を捨てるべきです。 5月29日(日曜) 九州ダービー栄城賞 5月30日(月曜) 5月31日(火曜) 北海優駿 6月1日(水曜) 6月2日(木曜) 6月3日(金曜) 6月4日(土曜) 6月5日(日曜) 6月6日(月曜) 岩手ダービーダイヤモンドカップ 6月7日(火曜) 東海ダービー 6月8日(水曜) 東京ダービー 6月9日(木曜) 6月10日(金曜) 6月11日(土曜) 6月12日(日曜) 6月13日(月曜) 6月14日(火曜) 6月15日(水曜) 6月16日(木曜) 兵庫ダービー 19日間あるっちゅうねん! この日程見て、「おお、全国のダービーが集中しておこなわれておるな」とか思う人間に会ってみたいわい。 わたし個人としては、地方競馬において、スーパージョッキーズトライアルに次いで、あるいは並んで、素晴らしいコンテンツだと思っているダービーウイークが、こんなカタチになってしまったことに、失望を禁じ得ません。スーパージョッキーズトライアルのほうも、そこへ至る過程を楽しめなくなった部分に不満はありますし、なんだか地方競馬の二大プログラムが十全に楽しめなくて、寂しいやら悲しいやら。 売り上げ好調な今の時期にこそ、これらの良好な「資産」をさらに改善し、盛り上げていく姿勢が必要なのではないかと思うのですが、どうでしょうか。 「そんなもん、目先の売り上げのほうが優先に決まっとる!」…と言うのであれば、ダービーウイークは今年が最後で結構。来年からは各地で勝手にダービーやりましょう。そのほうがよほどスッキリします。 正直、こんなことを書いてしまって、その筋の方に睨まれたり嫌われたりするのはオソロシイのです。けど言わずにおられませんでした。 それはともかく。 ダービーウイークがすでに始まっているのです。 わたくし、先週は金沢競馬の実況を担当しましたが、「ダービー」のない金沢競馬でも、三冠レースの第一弾がおこなわれました。金沢の三冠とは、 北日本新聞杯 MRO金賞 サラブレッド大賞典 の3重賞を言います。やっぱ、「ダービー」がないですねえ。 現在、金沢所属馬がねらえるダービータイトルは、東海ダービー(名古屋)ということになります。 今年は、東海ダービーに4頭がエントリーしています。 22日におこなわれた第1冠・北日本新聞杯を制したバーバリライオンを筆頭に、 ザウアー(北日本新聞杯2着) ミスターダヴィンチ(同 4着) シュシュ(同 5着) が、出走予定馬として発表されています。 (バーバリライオン 写真は石川県競馬事業局提供 以下同じ) 北日本新聞杯を制したバーバリライオンは、昨年5月13日のフレッシュチャレンジ勝ちをふくめ、門別で4戦。JRAに移籍して7戦(0勝)したあと金沢へ移籍。今年4月から3連勝での北日本新聞杯優勝でした。 金沢での3戦は、すべて逃げ切り勝ち(1400、1500、1700メートル)。 もしかすると距離が延びるのは良くないかも…という見立てもありましたが、1戦目・2戦目のレースっぷりや、相手関係が大きく強化しなかったこともあり、1700メートルの北日本新聞杯でも堂々の1番人気。その人気にこたえての優勝でした。 北日本新聞杯のレースを見た限りでは、バーバリライオンの足取りは、最後までしっかりしていましたし、前半飛ばして行った(らしい)わりには、後続に差を詰められることもありませんでした(上がり3Fはメンバー中、1位タイ)。余裕のある勝ち方だったと言えます。 東海ダービーでは、さらに距離が伸びて1900メートル。中15日で遠征競馬。重賞4連勝中のカツゲキキトキトら、強力な東海勢が待ち受けます。条件は一気に厳しくなりますが、バーバリライオンらしい走りを見せてほしいところです。 手綱をとった田知弘久騎手は、 「内にいるほかの馬が速いのはわかっていたんですけど、多少、強引でも行けるなら行こうと思って、結局逃げることになりました。 1700メートル戦にしては、前半のペースが速かったと思いますが、あのコ自身がちょっとかかって行く気性なので。 もう少し落ち着いて走れるようになったら、もっと上を目指せると思うんですけど、今はそこが課題ですね。 リラックスして走れれば、1900メートルくらいまでならいけると思います」 と話していました。 金沢から4頭が出走を予定している今年の東海ダービー。金沢勢が優勝すると、ケージーキンカメ以来2頭目ということになります。 はたしてダービーのない金沢に、ダービータイトルを持ち帰る馬が出てくれるかどうか。 金沢のファンや関係者が、来週火曜日をワクワクして待っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年05月30日 22時16分13秒
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