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カテゴリ:横川典視
木曜担当のよこてんです。
2開催4週間の水沢競馬が終わり今週末からは盛岡競馬に移ります。この後は、8月に1開催の水沢競馬がある他は11月中旬の11月18日まで盛岡競馬が続きます。実質9連続の盛岡開催というわけですね。 既に目前に迫っている7月15日のマーキュリーカップ、8月12日のクラスターカップと立て続けにグレードレースがやって来たと思えばすぐ10月6日、10月に移動したダービーグランプリと10月14日の南部杯。ここから先は10月まであっという間です。“実質9連続盛岡開催”と言っても慌ただしいところから我に返った頃には終わっている事でしょう(苦笑)。 しかしこの水沢開催は高速決着が続きました。ダート850mのレコードが出たのは4月の開催時でしたが、この間にはみちのく大賞典で2000mの新レコード(2分4秒7)が出ましたし、1300mではレコードに0.1秒差(6月25日の10R・11R。共に1分20秒3)、1400mでも栗駒賞で0.3秒差(1分24秒6)まで接近。1600mは4月の開催時にレコードと同タイムが出ています(4月27日・10R/1分38秒5)。1800mと1900mはレース数が少なかったので機会がありませんでしたが、タイミングが合えばレコードに近いタイムが出ていた事でしょう。 ★6月25日11R、1300mで1分20秒3というタイムを出したゲットザグルーブ号 重賞でレコードとかそれに近いタイムが出るのは、それは有り得る話として、今回驚かされたのはB2級という中間クラスで1300mのレコードに迫るタイムが、それも2レース続けて出たことです。7月1日など3歳C2級という下位クラスでも1分20秒5、レコードに0.3秒まで近づいたりしました。とにかく時計が速かった。 ★雨馬場の印象が強く残る水沢開催でもありました 春の水沢開催も時計が速かったのですが、この6月の水沢開催はもっと速い。通常3秒速い、雨馬場なら4秒速いつもりで計算しないと追いつかないくらいでした。 先の盛岡開催は良馬場が多かったこともありおおむね平年並みのタイム。「超」を付けていいくらいの水沢の高速馬場は、それはそれで得意にしていた馬もいましたし、コース替わりによる状況一変でこれまで好走していた馬が失速する、あるいはその逆というパターンが極端に現れてくるのではないかと思います。 さて、そんなレコードに0.3秒差まで迫った1400mの栗駒賞は岩手復帰戦となったラブバレットが優勝。栗駒賞四連覇を達成。 ★栗駒賞優勝/ラブバレット号 同一重賞四連覇達成 岩手競馬では同一重賞“三連覇”は比較的多くの馬が達成してきましたが“四連覇”は史上初の快挙。ラブバレットにとっては笠松グランプリで果たせなかった同一重賞四連覇の夢をここで果たした形にもなりました。 約半年ぶりの岩手復帰戦、水沢でのレースはちょうど一年前の栗駒賞以来となったラブバレットでしたが、サインズストームを完封した内容は8歳にしてなお強しと感じさせる走り。次戦が岩鷲賞になるのか、昨年同様にクラスターカップまで間隔を取るかはまだ未定の模様。「いったん疲れを取ってもう一度調子を上げていきたい」というレース後の菅原勲調教師のコメントからは連戦を選択するよりは・・・という印象を受けますが、まずは次回もまた“強いラブバレット”を見たいですね。 ★栗駒賞2着のサインズストームも勢いを感じさせてくれた走りだったと思います そして栗駒賞と同じ6月30日の第9レースでは優勝したヴォレグラース号を管理する小西重征調教師が地方通算1800勝を達成しました。 ★6月30日・第9R優勝/ヴォレグラース号 小西重征調教師は1800勝達成 岩手の現役調教師ではトップ。歴代でも、けいが競走を除く平地勝利数では故櫻田浩三調教師の1843勝に次ぐ記録となっています。 昨年、主戦を務めていた齋藤雄一騎手が引退・調教師に転身した事で“戦力ダウン”かと思われましたが、今季は新たに山本政聡騎手を主戦に迎えて、小西厩舎も山本政聡騎手も共に好成績を残しています。 ★1800勝の口取り。ヴォレグラース号の右が小西重征調教師、左端が山本政聡騎手 この先は、記録更新は?と尋ねると「そんな先の事は考えてもないね」と煙にまく小西調教師なのですが、今季ここまで約1/3を経過した時点で20勝、昨年がシーズンで47勝だった事と比較すれば好調ですし、このまま行けば来年の今頃には記録更新も迫っているはず。現役2位は佐々木由則調教師の1515勝ですのでまだ少し差がありますし、ここまで迫ってきた小西調教師には来年も現役続行を、そして調教師の勝利数記録更新を、期待したいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年07月05日 04時21分32秒
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