|
カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。
門別競馬場は海沿いにあるので、元々風は強い日が多い場所ですが、最近は開催中に強い風が吹いている日が目立ちます。特に、向正面が追い風=直線はアゲンストという時が目立ちますが、この風向きだと道中のラップは速くなりがちで、直線の攻防になると向かい風となりますから、上がりを要すレースばかり。かなりレースには影響を及ぼします。その辺りは、「ふるやっちチャンネル」の冒頭で前日の馬場傾向を話すように心掛けていますので、ぜひ参考にして頂ければと思います。 さて、10日は2歳中距離重賞「第10回ブリーダーズゴールドジュニアカップ」が行われました。今年のホッカイドウ競馬は、10月5日に「ネクストスター門別」という短距離の目標ができたことで、「サッポロクラシックカップ」が1200mに戻り、昨年より1カ月早い7月27日の施行でした。「JBC2歳優駿」につながる体系で考えると、 「ブリーダーズゴールドジュニアカップ」(8月10日、1700m) ↓ 「サンライズカップ」(9月20日、1800m) ↓ 「JBC2歳優駿」(11月3日、1800m) となります。この時期は、JRA札幌で「コスモス賞」と「クローバー賞」もありますから、中距離馬が分散し、重賞では少頭数になることは否めません。それでも、「JBC2歳優駿」を目指す8頭は、いずれもハイレベルの馬たち。少数精鋭で道中はひと固まりで進み、直線の攻防はどうなるか!? 非常にワクワクするレースでしたが、終わってみれば「フレッシュチャレンジ」を勝ったばかりのブラックバトラーが、逃げるカプセルをあっさり捕らえ、2戦目で重賞初制覇を飾りました。 個人的に採ったレースラップは、 19秒0(1.5F)-12秒5-13秒1-12秒8-12秒5-12秒7-13秒5-14秒7 前半3F38秒1-5F63秒6、後半3F40秒9。勝ち時計1分50秒8。 1コーナーに入ったところにある最初の1.5Fで19秒0は速いラップでしたが、1~2コーナーでカプセルはラップを落として向正面に入りました。向正面半ばからペースが上がっていますが、2番手が同厩のサントノーレで、こちらも折り合いに課題のある馬ですから、2頭とも折り合い重視の競馬をしながらもペースアップしてしまっているのは、向正面が強い追い風の影響があったと思います。勝ったブラックバトラーは、終始内を回る形で馬群の後ろを追走。4コーナーを迎えるまでに内を通って進出し、直線で外に持ち出すとタフなレースを見事に差し切りました。 勝ったブラックバトラーは、シニスターミニスター産駒で、昨年のオータムセール取引馬です。多くの購買者は、上場馬の質が高いという考えとともに、上場頭数も多いサマーまでに勝負を懸ける人が多い訳ですが、成長を考えた上で秋の上場が最も良いと思われるオータム初日にも素質馬はいることを証明しました。この後は、「サンライズカップ」から「JBC2歳優駿」というスケジュールになると思いますが、この勝利でホッカイドウ競馬の2歳中距離路線の主役に躍り出たと言えるでしょう。 阿部龍騎手、田中淳司調教師のインタビューは、ホッカイドウ競馬公式YouTubeチャンネルをご覧下さい。関係者の皆様、おめでとうございました! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年09月04日 09時53分35秒
[古谷 剛彦] カテゴリの最新記事
|