カーボングラファイトが電気をよく通す理由
炭素繊維を電気抵抗線として使う為にはカーボングラファイトを選びます。
鉛筆の芯に使われているグラファイト、サッカーボール状のフラーレン、筒状のカーボンナノチューブ 、ダイヤモンドに似たダイヤモンドライクカーボン、結晶性の低い非晶質炭素等もまた炭素材料です。 不思議なことに、鉛筆の芯は電流を通しますが、ダイヤモンドは電流を通しません。又、高熱処理されていない炭素繊維防炎シートに電気は殆ど通らない。同じ炭素繊維でも性質は全く違う。黒鉛も粉末は電気は通りにくい。これらは実際に手配して試して見ました。手配ミスも第一歩・やってみて何故という疑問が学習になる。炭素繊維は製造したそのままの状態では、数十kΩオーダーの抵抗体です。いや、それ以上の高抵抗だろう。ところが、1000℃以上の高温で熱処理する と、電気抵抗は数kΩまで小さくなります。これは、熱処理を行うことでアモルファスの炭素原子が規則的に配列し結晶状態(グラファイト)になるためです。電気加熱には、1Kおよび3K CF-ロービングが使用されるが、CFは、炭素繊維(カーボンフィラメント)を表わし、ロービングは、エンドレスの撚られていない延伸された繊維の束であり、Kは、1000本のフィラメントを表わす。一本の炭素フィラメントは肉眼では見えない程細い。牽切加工された糸は、"中間タイター(Zwischentitern)"で製造することもでき、この場合電気抵抗値は、糸タイター(Garntiter)により個別的に調節されることができる。これが電気抵抗値を決める。図は1K
例えば、120tex(1.8K)の場合には、図において、タイターにおいて製造された牽切加工された糸の電気抵抗値が170Ω/mに調節されうる。200tex(3K)なら100Ω/m以下になるだろう。上記は製品としてカーボンヒーターを作るための最低限の知識です。