ヒントは福岡県大野城市の石鹸メーカーにあった。
この石鹸には小麦を加水分解した成分(小麦加水分解物)が配合されていた。
小麦加水分解物は 保湿や泡立ちをよくする作用があるという。これを長期間使用したことで、目や鼻の粘膜などに小麦加水分解物が付着し続け、アレルギー症状を引き起こすきっかけになった可能性があるとされる。「運動誘発性アレルギー」は、食事をしただけ、運動をしただけでは発症しない。食事をした後に運動したという場合に起きるのが特徴だ。
パンやパスタなどの小麦製品が原因になるケースが多いというが、発生する確率は非常に低いとされている。運動した場合に症状が出るのは、体を激しく動かすと小麦のタンパク質が不十分な消化のまま体に吸収されやすくなり、体が危険なものととらえて免疫機能が働いてしまうからではないか、とみられている。
小麦のタンパク質を異物とみなし、免疫が過剰に働くようになるのだ。従来のばい菌やウイルスを対象にしていた免疫が、消化しきれなかったタンパク質を攻撃する。或いは粘膜に付いた小麦のタンパク質も同様となる。
食物アレルギーと同様に運動誘発性アレルギーもアレルギー症状を起こす。アレルギー性鼻炎も鼻腔粘膜中で花粉や他の異物によるものである。
要は昔と違って空気中にタンパク質由来の浮遊物が多すぎるのか、人の食物がコメより小麦に変わってきているのも原因。結局、食べ物が多様になったのに反して胃腸の消化力が落ちているのは確かな様である。現代人は異常に胃液が薄く、すぐ消化不良を起こす。
アレルギー疾患に関する調査では2009年10月と1999年に行った同じ調査で「食物アレルギー」と「アレルギー性鼻炎」にかかる3歳児が急増している。生活環境が改善された分、日本人は弱くなりつつあるのだろう。アレルギーは体の黄信号です。