カテゴリ:司法試験関連
少し気になるメールを頂いたのでそのお返事も兼ねての日記です。
別に修習生になってもバラ色の生活が待っているわけではないと思います。もちろん受験生の時ほど、しんどくはありませんし、変に神経質になったりとかせずに自然に構えることができれば(ちなみに私はこれが出来ずに前期中はちょっと鬱気味だった気がします。もともと春って言う新しい環境は苦手ですし)快活に過ごせるとは思います。 で、ちやほやされるか、と言われると、修習生同士でちやほやされるわけはありませんから、どの程度外部と接触を持つかにもよります。 基本的に今まで合コンの声もかからなかった人にも一回くらいはそんな声がかかることもあるかと思います。もともと積極的な人ならどんどん掛かってくるでしょうし、前期中は週1ペース以上で合コンだったと言う人もしばしば聞きます。 未来の弁護士さん、検事さんですし、職種やお金に憧れる女性や、そこまで行かなくても興味ある人もいるでしょうから(スッチーとかRQと合コンと言われてちょっと行ってみたくなる気持ちは男なら誰でもありそうですし)、そういったお話は本当に多いようです。 で、ちやほやされて、調子に乗るかどうかと言われるとその人次第だと思います。女が寄ってくると思って適当に食い散らかす人もいますし、今まで相手がいなくて新しく出会った人を大事にする場合もありますし、今まで通り仲良く行っている人もいます。 もともと傲慢だった人が、周りの人にちやほやされるうちに、もっと傲慢になって手が付けられなくなった人の話も聞きます。 自分で何でも出来る、と思うようになると傲慢になりやすいのかもしれません。ちなみに私の場合は残念ながらそんなに頭も良くなく(起案は結構難しいし、知らないこともたっぷり)、社交性というか、立ち回りも上手くないので、自尊感情たっぷり、という風にはなれませんでした。 自分の周りに人はいくらでも寄ってくるし、代わりはいくらでもいる、と思うと、あんまり人のことを大事に出来なくなるのかもしれません。 ただまあ、実際のところ、そんなに傲慢で居続けることは出来ないと思います。私が聞いたひどく傲慢な修習生についても、周りから、あいつはいつ発狂するだろうか、とか、最後まで弁護士出来るかね?(いずれ懲戒されるだろう、ということ)といった評を聞きます。 人格的に破綻をきたすほどでなくても、一定の周囲の人間に対してひどく破壊的な行動に出る人はいるとは思います。 過去を忘れたい衝動にかられるのかもしれませんし、本心としてどこか我慢していたところがあるのかもしれませんし(客観的にはわがままに類するようなことでも)、要は新しくすっきり肯定ばかりされる状況に自分を置きたいと思う人もあるのかもしれません。 ましてや、修習生のような身分だと、さほどお金はありませんが、遊ぶには事欠かないですし(9時5時に帰っても文句は言われないし、最低限のことをやるには9時5時では十分すぎるほど)、あんまり難しいことや煩わしいことは考えないで過ごすことも十分可能だと思います。 そういう環境にあると、不愉快な場面に遭遇することは減りますから、自然自尊感情が高まったり、傲慢になったりしやすいかと思います。きつかったことも忘れたくなるはずです。とりわけ、受験時代の苦労とかは遠い昔になり、感情の記憶として、辛かったというのを残しておく人もいれば、それもすっかり忘れて過ごす人も多く、その辛さを忘れようとする反発として受験生を見下すようになる人もいると思います。 私自身は、いつでも食っていけるぞ、と思うと、時々傲慢になっているのかな、と思います。結局は、お世話になった人にきっちりと感謝の意を示さないと、少なくとも感謝の気持ちをきちんと持たないといけないはずなんですが、なんともそんなことを怠ったりしている気がします。自分だけで生きているような気になるものです。 答えになっているかどうか分かりませんが、修習生は、恵まれた環境にあることは確かで、場合によっては今までと違う風になることも十分あり得ると思います。人によってはかなり華やかな生活かもしれません。傍から見ているとそんなに変わらなくても、ごくごく身近な人にとって変化が生じることもしばしばあると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年04月19日 00時04分44秒
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