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Eastasian in peninsula.

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2007.10.14
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カテゴリ:活在半島
先週末、慶尚北道安東と言うところへ学生と一緒に行ってきました。国際タルチュムフェスティバル(タルチュムとは仮面劇のこと)なる催し物を参観するのがおもな目的で。

この安東、『地球の歩き方』では「韓国の中の韓国とも言われるハフェマウルには、李氏朝鮮を支えた両班たちの文化が色濃く残る」と紹介されています。私たちはその「ハフェマウル(河回村)」に宿泊しました。

1970年代、当時の朴正熙政権によって強力に推し進められた「セマウル(新しい村)運動」によって韓国の農村は大きく様変わりしました。生活や教育面でも大きな変革があったそうですが、農家の藁葺き屋根は後進性の象徴のように捉えられ、ほとんどなくなってしまったそうです。一方貴族階級だった両班(なんか最近この両班ってヤツは日本人の考える「貴族」とは似て非なる、単なる地主階級だったんじゃないかと思っていますが)の家は瓦屋根ですが、おそらくこれらもセマウル運動の影響は受けたのではないかと思います。韓国には昔の町並みってヤツがもうほとんど残されていないそうです。残念なことに。
(そのうち、ニッテイに焼かれたんだ、と言うことになるはずw)

で、そのハフェ村ですが朝鮮時代の典型的な両班屋敷が残るところとして有名。なんでも、この地域の安東金氏は朝鮮王朝時代に大臣を多数輩出した家柄であるらしく、セマウル運動の時にもここだけは昔の町並みを残すように尽力したそうです。すばらしい。
一帯は盆地で、洛東河がS字を描いて村の周囲を巡っている。ゆえに、「河回村」。

それでは、そのハフェマウルとその周辺の情景をしばしお楽しみください。

河回村2.JPG

河回村.JPG

藁葺き屋根ばかり見えますが、両班の家はもっと村の中心部に集まっています。

周辺.JPG

周辺2.JPG

この写真を見れば、ここが如何に田舎か解かっていただけると思います。ソウルから特急で4時間、更にバスで30分ほど。
田舎、すばらしい!田舎こそ、その国の文化の神髄を見ることができる最良の場所だと個人的には思ってます。田舎まんせー!

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金曜日の夜に着いたので、実質的には土曜の朝から活動。
午後からは市内で国際タルチュムフェスを観覧する予定ですので、まずは私のリクエスト、高麗時代に作られたと言われている「泥川洞石仏像」へ。

このブログでも仏像好きは書いていますが、韓国と日本の仏像文化で大きく違うのは大石仏の有り無しのような気がします。日本にも石仏はたくさんありますが、私はそんなに大きいのは見たことないんですよね。大きいものは石仏と言うより、摩崖仏、というか線画に近いような気がするのですが。まあ私が見たことないだけかもしれませんね。

泥川洞石仏像.JPG

で、これがその泥川洞石仏ですが、体の部分は石壁に彫って頭だけ別に作って上に置いてあるという非常に不思議なつくりになっています。頭の高さは2.4mで全体で12mになるそうです。
石壁の前にはござを引いて何かお祈りしているおばさんたちが3人いました。今でも信仰はされているようですね。
この仏像にはいくつか面白い伝説もあるのですが、次の記事で書きます。

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バス停がわからず、時間を無駄にしてしまいましたが、9時半頃には市内に戻りました。朝早かったから。
再びバスで今度は安東民俗博物館へ。

民俗博物館の展示は結構良かったと思いますよ。少なくとも国立民俗博物館よりも良かった。博物館の近くにダムがあるのですが、その時に移築された家屋なんかも館外に展示されています。またすぐ隣が安東民俗村ですので、伝統家屋等に興味がある方は是非。

私たちもちょっとふらふらして、その近くで食事。
定食を頼んだのですが、メインディッシュが鯖の開きでした。名物らしいですよ。

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さらに歩いて新世洞七層〔土専〕塔へ。〔土専〕塔とはレンガの塔のこと。

鈍t満.JPG

統一新羅時代のものだそうですが、当時中国で流行していたスタイルらしく西安辺りには良くあるそうですよ。
私も大陸で色んな仏塔を見てきましたが、どうして同じ宗教の同じ意味の建造物なのにこれほどまでに形が違うのか不思議です。というか、日本の「五重塔」とかはかなり不思議な部類。

それにしても柵の扉が開いていたり、コケが生えていたりと管理している様子は全くありませんでした。国宝16号なのに。観光地にならないから管理しない、というわけです。
大陸もそういうところありますが、もっと自分の国の歴史とか文化とかを大切にして欲しいですね。「金にならない『歴史』には関心がない」って哀しいですよ。

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市内に戻って、タルチュムフェス会場へ。

京劇.JPG

中国上海の舞踊団の公演から見ましたが、全くもって仮面劇じゃない。仮面劇のフェスティバルだという趣旨をまったく理解してません。写真の京劇はいい方です。伝統文化ですからね。
その前にやったおばちゃん達のとか単なるチャイナドレスのファッションショー。振り付けもばらばら。
中国にも地方には伝統的な仮面劇はたくさんあるのに、どうしてこういう地方政府のパーティーの出し物みたいなものを持って来るのか?意味不明。ま、カネの動きでしょうね。

北朝鮮のタルチュム.JPG

次は北朝鮮の方(地名忘れました)のタルチュム。
タルチュムの内容というのはどの地方も大体同じらしく、出てくる面=登場人物も決まっているそうです。巫堂・両班と家来・僧侶・後家・娘などなど。変な怪物みたいのも出てきます。内容は日本の神楽とは違って神話とか伝説とかそういうものではなく、もっと下世話な艶笑譚みたいなものや両班を皮肉ったものなどが多いとか。
でも内容が下世話だから単なる娯楽だった、というわけではないようで。日本の神楽がどちらかと言えば「神祀り」において行われているのに対し、韓国のタルチュムが行われる祭は農民達の「祝祭」という意味合いが強いようです。

写真は若い娘がチマ(スカートね)の中に男を隠して、別の男と話をしている?シーン。
チマチョゴリのスカートはすごく大きいので、いざというときには不倫相手を隠したりできたらしいですよw昔の笑い話には良くあるシーンらしいですが。

ラーマヤーナの一場面.JPG

夜になって、インドネシアの仮面劇。ケチャとかやるのかと思っていましたが、史劇でした。2人の男が1人の女を巡って争うという、『ラーマヤーナ』からの題材らしいですが、私はそっち方面詳しくないので誰が誰やらわかりませんでした。ハヌマーンとかだったらちょっとは解かるかもしれませんけどね。

このインドネシアの劇団はたぶんプロですね。若い人がやっていましたし、動きも完璧。夜だったので観客は少なめだったのですが、終了後は出演者達と記念撮影を撮ろうと皆が殺到していました。やはりいいモノは外国人にもわかるのですよ。

MMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMMM

2日目朝はハフェマウル内を散策。
この日はハフェマウルでも国際タルチュムフェスの公演があったので、11時からそれを見ました。

両班.JPG

これはそのハフェマウルで伝承されている、ハフェタルチュム。今は専門のプロ劇団があるそうですが、もともとは庶民の娯楽だったそう。この時のも主婦のサークルが演者でした。
写真は両班、たぶん。庶民の描く両班ですから、大概は威張ってばかりいる悪者です。
劇後の太鼓の演奏も結構良かったです。

相模里神楽.JPG

お次は日本の神楽。神奈川県の相模里神楽です。神代神楽の海神出生の部分、という解説がありましたが、私が見たことがある千葉県の十二座神楽には含まれない神楽ですね。海が近いという土地柄もあるのかも。
写真は筒之男三神(大阪住吉社の神ですね)を寿ぐなんたら?三番叟(たぶん)

相模里神楽の演者はやはりおじいさん、おばあさん。でも、こういう自分の住む地域に伝わる伝統芸能に、お金がもらえるわけでもないのに、一生懸命関わってきて、こんな風に外国に呼ばれて公演したりするっていうのは、なんかいいですね。こういうふうに外国の文化フェスティバルに呼ばれる地方の伝統芸能なんていうのはほんの一握りだとは思いますが、それぞれが日本を代表する文化なわけですからね。

代表の人が韓国語でスピーチをしたのもよかったです。もちろん紙を見ながらですが、いかにも日本人らしいサービス精神。
こちらも終了後に記念撮影をやったのですが、意外にも結構子供たちに人気でした。

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大体三時ぐらいにハフェマウルを離れ、帰りはバスで帰ってきました。電車より早く着くって話でしたが、道が混んでいたのであんまり変わらなかったかも。

今回、初めてプライベートで田舎に行ったわけですが。韓国、田舎に行けばまだまだ面白そうなところも結構ありそうですね。まあ「昔の町並み」とかはハフェが唯一にして最高らしいので、そっち方面は期待できそうもありませんが。

でも、やっぱり交通が不便ですね。やっぱ韓国語が出来ないと一人旅は難しそうです。
・・・韓国語の勉強をするべきか、しないべきか?
(最近タダでさえ中国語が怪しくなっているのですが、ここで韓国語を始めるといよいよ中国語が駆逐されそうで心配なわけで・・・)

ま、慶州と済州はガイドしてくれる友人がいるので、別に一人旅する必要もないんですけどね。

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次の記事は

「安東地方の伝説」

の予定です○





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最終更新日  2007.10.14 11:27:56
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