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カテゴリ:環境
今日は、「近畿バイオマスセミナーin和歌山」に参加してきました。農林水産省近畿農政局と民間のバイオスマス関係団体が主催し、「身近なバイオマスから未来のことを考えよう」をテーマに毎年、近畿管内の各府県で開催している催し。今日の和歌山でのセミナーには、約100人ほどが出席していました。 ちなみに、バイオマスとは生物体または生物体を起源とする物質をエネルギー源や工業原料として利用すること。いま輸入穀物高騰の原因のひとつとなって話題のバイオエタノールなどもその一つですが、エネルギー源としては炭も焚き火もバイオマスですから、元々人間の暮らしには縁の深い物質です。 という意味では、決して華やかなハイテク技術ではないのですけれど、自然の炭素循環の範囲内(生物が成長する範囲内)でこれらを賢く利用すれば、化石燃料とは違い大気中の二酸化炭素を増やしませんので(これをカーボン・ニュートラルといいます)、地球温暖化を防ぐ有効な手段になり得ます。そこで政府は2002年に「バイオマス・ニッポン総合戦略」を策定、地球温暖化防止はもちろんのことながら、戦略産業育成や農林漁村活性化まで視野に入れて盛んに振興するに至っています。 このセミナーもその一環というわけですが、今日は近畿大学生物理工学部の澤井徹さんの基調講演に続き、滋賀県東近江市における有名な「菜の花エコプロジェクト」、和歌山大学による紀南地域を対象とした「木質資源利用による地域再生の試み」、それに聖地高野山特産のコウヤマキの屑の再資源化による地域興しの三つの実践事例についての、いずれも中身の濃い発表がありました。 先に紹介した「バイオマス・ニッポン総合戦略」は、全国各地にバイオマス利活用の典型例を作るためバイオマスタウンの指定を行っており、現時点ですでに百余りの市町村が指定を受けていますが和歌山県はまだゼロ。紀州木の国といわれ、まさに「木質バイオマス」の宝庫でありながら、これは残念なことです。 今日事例発表を行った高野町など、条件のある町はあります。指定を受けられれば施設整備などで国の支援を受ける道も開けますので、ここは、ぜひ手を挙げて欲しいところだと思いました。市民運動の側かも、応援しないとなあ… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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