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江戸こぼれ話 笑左衛門残日録

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2024年04月05日
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  ​​  売ト者(ばいぼくしゃ )
​​


 ~当たるも八卦当たらぬも八卦~
 ジャラジャラと筮竹をすり合わせ、暇そうに歩いている人がいれば、
 ~これこれ、そこな人、女難の相が出ておりますな
 占ってしんぜよう~
 八卦とは易のことで、売ト者、易者のことを八卦見 (はっけみ) とも
呼ぶ。
 江戸の町には占いを業とする、怪しげな売ト者、易者が多くいたのでございます。
 天災に病気、凶作、飢餓、おまけに幽霊にお化けと
 案じ事が多く、不安を抱いて暮らしておりましたから、
 売ト者にすがる気持もわからなくはないのでございます。
 万物の心理をひも解いて人の運勢を占う、
 男女の恋の悩み、金銭の悩み、病気の悩み、親の悩み、子供の悩み、
を八卦に訴えて、
占ってもらうのでございます。
 易者は他人の身の上は占うが、自分の身の上はわからない
 などと、皮肉を言うひともおりますが、
 案外庶民の心丈夫の支えにもなっていたのでございます。
 
さて、売ト者は 両国広小路、上野広小路、浅草寺の参道などの
 大通りの表から横道に入った薄暗がりに店を出すことが多かった。
 売ト者の多く出るのは。筋違門内から芝口新橋までの
大通り町が最も多く午前(ひるまえ)からでて、夜に入ると提灯行燈を
点じている。
 その外、麹町、赤坂、四谷、芝愛宕下久保町の原、
浅草門内外、柳原土堤に沿い上野山下、本郷通りなどの
全て人の多く出たところには必ずいたものである。
 白い木綿で蚊帳のような囲いをして、その中で売トするものもあり、
また、三尺に六尺ばかりの代の上に机を用意している者もいる。
 暮れ六つも過ぎ、あたりがうす暗くなるころ、
売ト者の見台の上にちょぼんと置かれている提灯から鈍い灯りが漏れている。
 見台の上には筮竹(ぜいちく)(易占いで使う50本の竹の棒状のもの)
 筮竹を立てておく筮筒(ぜいとう)筮竹を置くケロク器の三点が置かれている。
 これが占いの三点揃えで、あとは口先三寸がものをいうのだ。
 白木綿の囲いのないト者は皆笠を目深に被って面をおおっている。
そのいでたちは古紋付の衣類に白い毛織の被布(ひふ)などを着て、
白髭を装った老人の異風なものもあったが
多くは古紋付の羽織に縞の衣類を着て、
小脇差一腰を帯び、いかにも由ある武士の浪人のように見せた。
この他には一戸の門構え、または表に格子戸などを立て、
人相、手相、金談、縁談占い、などと書かれた、易、観相の看板を出していた。
芝新明町の石龍子、浅草の青雲堂、親父橋の白井ト屋、
南伝馬町の本国堂などが、易観相の有名なものである。
浅草御蔵前に床店の内で売ト、観相する者もいた。
これは大変大きな笠を門口に吊って目印としたことから、
蔵前の大笠といって評判が高かった。
 ~占いで シャキッとなれば よい易者~
 ~女難の相 あればうれしや 溺れたし~
 ~暗がりで 暇もてあそぶ 売ト者 ~
絵本風俗往、来蘆の葉散人参考、
 笑左衛門脚色





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最終更新日  2024年04月05日 10時30分07秒
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