とうとう昨日最終回を迎えました。
最近、あまりドラマは見ていませんでしたが
この「それでも生きていく」は
毎週しっかり録画して見ておりました。
瑛太君と満島ひかりさんの演技も好感が持てました。
そして特に素晴らしかったのはビンタ(笑)
8話での大竹しのぶさんから風間俊介君へのビンタは必見。
でも、これホントに笑い事ではないんです。
私はドラマを見ていて気の抜けたビンタを見るたびに
「あぁ、この役者はその後の人間関係を気にしているんだなぁ。。
役を演じてるフリをしているだけだな。。」と、
入り込んでいた物語でも一気に醒めてしまいます。
以前、お笑いの北陽・虻川さんがドラマで
泉ピン子さんにビンタするシーンがあり、
リハーサルから思い切りビンタしたら
ディレクターから「ドラマは本気でビンタなんか
しなくていいんだ」と怒られたそうです。
最近の韓流にはいささか作られた人気のような
違和感は感じているんですが
少なくとも韓国の役者さんのビンタは本気に近い、
日本の役者さんもその点は見習ってほしいものです。
さて、かなり余談が多くなりましたが、
見ていなかった方のために・・・
主人公の深見洋貴が小学生の時に
幼い妹の亜季を同級生である三崎文哉に
金づちで惨殺されてしまう事件からことを発します。
この手の少年犯罪被害者と加害者家族の物語を
描いたドラマは最近増えつつありますが
このドラマは内容もよく、原作を読みたいと思ったら
坂元裕二脚本の書き下ろしとのこと。
過去の事件から抜け出せない主人公の洋貴と父。
一日も早く忘れたい母と弟。
兄の更正を信じ被害者家族に償おうとする加害者の妹・双葉。
息子の事件から遠ざかって家族を守ろうとする加害者の親。
被害者家族も加害者家族も時間が経つにつれ
自分をも偽ってうわべだけは普通の生活に戻しますが
両家族とも等しく忘れようとすれば
忘れようとするほど苦しみは終わらない。
向き合えば向き合ったでえぐられるような苦しみを伴う。。
そんな中、洋貴と双葉には傷つきあいながら
信頼を超えて愛情が芽生えます。
しかし、当の加害者少年だった三崎文哉は
雨宮健二と名前を変えて自分の罪を自覚しないまま生きていました。
ここに現在の少年法に基づく更正の限界を表しています。
洋貴のまっすぐさと双葉の強さに好感がもて、
変な言い方ですが被害者家族と加害者家族の
正しいあり方のようなドラマでした。
しかし現実社会の意識はもう何歩か後ろにあるような。。。
でも、心には残るものがありました。
(群馬 桐生・江戸っ子寿司)