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テーマ:三国志(542)
カテゴリ:三国志
英語で三国志、快速バージョン
第三十九課に突入です。 名医吉平は帝の発した曹操暗殺の密詔に参加します。吉平は曹操の持病を治療する薬を調合する立場を利用し、その中に毒を混ぜ曹操を暗殺しようというものでした。 ところがこの計画は意外なところから破綻してしまいます。董承の下男に慶童という美少年がいたのですが、その慶童は董承の妾と密かに逢引をしていたのでした。それに腹を立てた董承は激しく慶童を鞭打ちます。屋敷から逃げた慶童は主人の仕打ちに我慢ならず見聞きしたことを曹操に密告してしまうのです。この場面は葛飾泰斗の挿絵でも使われたくらいですから相当読者に強い印象を残したのでしょう。 曹操は虚報か真実か試すため、病気を装い、吉平を試します。案の定吉平は毒見もせず強引に薬を曹操に飲ませようとします。吉平の不審な態度から曹操は計画の真実性を確信します。事がばれたと感じた吉平は力ずくで飲ませようとしますが供の者に捕まってしまいます。 吉平はなかなか口を割りませんでしたが、曹操は巧みに計画に加担したものを捕らえその一族郎党をことごとく惨殺したのでした。曹操の怒りは当然劉備に対しても向けられ、曹操は大軍を徐州に向けます。 ここで三国志演義では劉備の口から「いつかはこうなると思っていたが」 と破綻を予感していたようなことばを出させます。 三国志演義の小説としてのプロットの巧みさを象徴する場面です。また董承は庶民派の小説を目指していた羅貫中からすれば「ケシカラン奴」なんでしょう。正義を標榜する人間が身分の低い人間に対し蔑視するような姿勢を見せる。対して曹操は身分の低いものの訴えにも筋が通っていればきちんと取り上げる。残念ながら董承一派は曹操の敵ではなかった。そして後の諸葛孔明のすごさを際立たせる。巧妙な伏線付けがここで行われているのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.08.11 21:41:12
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