カテゴリ:セミナー道
日経広告研究所の岡崎 昌史さんが幹事を勤める「インターネット肴会」で
素晴らしい青年に会いました。 それは、NPOフローレンス代表の駒崎 弘樹さん。 かの慶應SFC出身で、学生ITベンチャーブームの前に起業したそうですが、 駒崎さんの目には、もっと解決すべき「社会的な課題」が映ったのです。 それは、日本の盲点。「病時保育」です。 恥ずかしながら私も知りませんでした。 熱が出たり、風邪をひいてしまった小さな子供たちを、 保育園が預かってくれない、否、預かってはいけないという現実を。 そのため、核家族で共稼ぎの夫婦は、どちらかが有給休暇をとって 子供の看病をしなくてはなりません。 問題は、ご存知の通り....子供がしょっちゅう熱を出すことです。 そのために、会社にいづらくなって退職せざるを得ないこともあると、 駒崎さんは、ベビーシッターをしていたお母さんから聞きました。 駒崎さんは、お母さんにくってかかったそうです。 幼いころ、自分が風邪をひいた時はどうしていたのだろう? 実は、同じ団地に住む懇意のおばさまに 預けてもらっていたことを思い出しました。 その原体験が、駒崎さんを駆り立てたのです。 しかし.... ぽっかり開いた大きな社会的なニーズがなぜ満たされないのだろう? 駒崎さんには、調べれば調べるほど理不尽でした。 少数派ながら、育児保育施設を併営する小児科医の先生に、 決算書まで見せていただいて、駒崎さんがわかったことは.... 「とても儲からない」という厳しい現実でした。 それも、公的な補助金をもらうことで、逆に価格体系がしばられて、 ますます儲からなくなるというジレンマに陥っていたのです。 そこで、駒崎さんは、まったく新しいモデルを考え、 まさに4月1日、東京の中央区と江東区でスタートさせるのです。 まず説明会で、この利便性とリスク・責任を理解した方だけに 会員になっていただきます。 つまり会員限定サービスです。 そして、支払い負担を平準化するために、 月々一定の会費を払っていただく保険方式を取るそうです。 そして、固定費をかけないために、 自前の施設や常勤スタッフをおきません。 子育て経験、保育経験豊富なスタッフが、 会員からの連絡を受けて、子供を引き取り、 かかりつけのお医者さんに同行して、 その後はそれぞれの自宅で保育することになります。 万一の時には、契約のお医者さんに電話をして、 適切な指示を受けることもできます。 このサービス、告知らしい告知をしていないのに、 会員希望者は殺到。 幸先良いスタートになりそうです。 しかし、ボトルネックは、 子供を預かってくれるスタッフの確保。 もちろん応分の報酬を得ることもできますが、 子供好きで、心意気がある人でなければなりません。 参加者の質問に対して、人気のある保育スタッフは、 医療などの専門知識より愛情深い人だとか.....。 主催者の岡崎さんもおっしゃっていましたが、 このサービスが呼び水となって、また新しい地域コミュニティの 種火になればいいと思います。 その点、下町的互助精神を持つもともとのエルダー住民と、 マンションで続々入居してくる新しい子育て世代が混在する わが墨田区などは、モデルケースになるのではとも思ったのです。 厚生労働省までもが真似をはじめた? 若き社会企業家、駒崎さんの新しい挑戦に 大いなる拍手を贈りたい、応援をしたいと強く感じたのでした。 ▼病時保育・病後児保育のNPOフローレンス http://www.florence.or.jp/ 久米 信行@縁尋奇妙 http://kume.jp http://t-galaxy.com/news/ http://jentle.co.jp/ http://t-galaxy.com/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.03.31 08:44:48
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