20年目のジュークボックス
今を去ること20年前私が18歳でまだ若かりし頃(今でも十分若いが)地元タウン情報誌の懸賞で「ジュークボックスプレゼント!」と言うのがあったそのジュークボックスは機能的には壊れて動かないもののそのタウン情報誌の編集部を訪れた、おもにミュージシャンがジュークボックスを色紙代りにサインを残していったという代物だったサインをしたミュージシャンは40人以上にのぼり今でもピンとくるネームだけでもアースシェイカー五輪真弓ウィラード岡村孝子河合その子J-WALKスターダストレビュー聖飢魔ツーチャゲ&飛鳥Hi-Fi Set堀内孝雄ホッピー神山などがあり(時代だなあ・・・)中には「KOMEKOME CLUB」の文字や今にして又ホットな「のりぴー」の文字が踊るジュークボックスだったその懸賞に応募して(ハガキにイラストを描いて応募した)私が当たった自宅の2階に持ってあがり(分解して1人で持ち上げた)修理して、完璧に動くようになったしばらくは友人知人に自慢しまくったのはお察しの通りだしかしシングルレコードのドーナツ盤なので、ラインナップも変わることなくだんだん動かさなくなり・・・実家を出てからは、すっかりホコリを被ったまま放置されていたそれがつい先日、急に思い出して今の家に持ってくる気になったあまり旬なミュージシャンのサインは無いのだが、きれいにして売ろうかと言う魂胆だしかし問題は、実家の2階にあるジュークボックスを、どうやって今の家に持ってくるかだまず第1のハードルは、狭い階段をどうやって下すか・・・とりあえず20年前にしたとおりに分解してみる道具も技術も当時より向上しているはずだが、肝心の体力は明らかに急低下だ・・・当時と同じように分解したのでは、重すぎて到底下ろせそうもない・・・仕方なく当時よりも細かく分解し、狭い階段を1人で下してみるそれでもむちゃくちゃ重い!あとちょっとでジュークボックスの下敷きになりそうなところで、実家も体も傷だらけになりながら、なんとか下ろすことができたさて次はどうやって、今の家に運ぶか・・・もちろん普通の車では運べない・・・うーん・・・軽トラックでもあればなあ・・・そうだ!困った時のホームセンターの貸出軽トラックだのみ!(レンタカーじゃないのよん)本来はこういう用途はNGなのだろうが、ちゃんと大きなものを買い物したのでその「ついで」と自分に言い聞かせてホームセンターの軽トラックで運ぶ幾多の試練を乗り越えて、無事届いたジュークボックス細かく分解したので、組み立てるのも一苦労だひととおり完成して、電源を入れてみるが・・・まったく動かないさすがに10年以上動かさないと、機械ってダメになるもんですねそれからしばらくは、夜な夜なガレージにこもってジュークボックスと格闘する幸い現代の機械と違って、コンピュータ制御は皆無なのが救いだそれから幾晩が過ぎただろうある夜突然、スターダストレビューの「STAY MY BLUE」がアナログレコードのザラザラしたイントロの後で流れ始めたやった!修理完了!基本機能が復活したら、あとはイルミや、リンケージの調整をして仕上げだよっしゃっ!完璧に動くようになった!翌日実家からレコードを持って来て、「およげたいやきくん」や「ボーンフリー号のテーマ」などを我が子たちに聞かせるレコード盤がダンゴ虫のようにグルグルを連なって回り、1枚を機械の腕がつかんでレコードプレーヤーに運ぶさまが面白いようで、何度も聞かせろとせがまれる私自身も夜にガレージにこもるときも、往年の名曲を聴きながらまったりするのも良い感じだうーん・・・売り飛ばすつもりで持って来て修理したが完璧に直ると売るのが惜しくなったな・・・当面はガレージで活躍してもらおっと