朝日新聞の社説
成人の日に―尾崎豊を知っているか
以前にも書きましたが、私の高校生時代、すでに尾崎豊は亡くなっていましたが、青春時代のやり場のない感情を代弁する伝説のアーティストとして、クラスでもCDを集めて聞いている同級生が結構いました。
しかし、どうしても私は歌詞に共感できない。と、いうのは真面目で一応生徒会執行部に入っているような私にとって、彼の詩にある教室の窓ガラスを壊された後に、その後始末をする側の人間だったからです。実際、在学中に他校のヤンキー連中が文化祭に乱入、展示物を壊すなど大騒ぎをしたあと片かたつけをするような・・・その時のやるせなさ、そして、この歌詞の忌々しさが、私の側の青春でした。
だから「オレも若い頃に無茶やったぜ!」というヤンチャ自慢をする人間は嫌いです。お前が笑い話にしているだけだろう、それで意味無く傷つけられた人がどれだけいるだろう。と。
この社説では「今の若者は反骨精神がない!」と言いたいのでしょうが、実際、今の若者はものすごい静かな反乱を起こしています。それは愛社精神の無さであったり、社会活動に不参加であったり、既存メディアに対する不信であったり。
それを受け止める力がこの社説を書いた人間に本当にあるのか。盗んだバイクで走り回るようなわかりやすい反乱心は、少なくともさだまさしを当時から愛聞していた自分にはまったく響きませんでした。