毎年正月恒例番組で行われる「芸能人格付けチェック」。正月に家族とみていたのですが、やはり相変わらず一流のものとその辺で買えるものを眼隠して比べても、意見が真っ二つに分かれるなど、この差はなんなのだろうな、と疑問に思うことがありまして。
特に味覚の場合、スタジオで食べ比べる芸能人本人しかわからないので批評できませんが、同じシナリオ構成で撮影された映像、片方は有名な監督、もう片方は映像素人の芸人が撮ったアクションであっても、そこまで明確な差が出ていない(スタジオでも意見が2分していた)場合、なにをもって素人とアマチュアの差になるのかがわからなかったり。むしろ出た意見では素人のとった映像の方が「見やすい」と好評な人もいたわけで。
また、自分が普段全く関心のないジャンル、たとえば楽器の良し悪しなどは2つ並べられて演奏されても、どちらが1億のバイオリンか?というのは全然区別がつかない。
この番組の面白いところはきっとそういう、普段皆がなんとなく思っている価格や一流といった肩書を隠した状態で「本当に違いがあるの?」という疑問をはっきり見せてくれるという。
逆に言うと数万円のフカヒレ姿煮と安物のフカヒレ食品を「え?どっちだろう?」と悩ませるということは、その安物のクオリティーの高さに驚愕するのです。
漫画「美味しんぼ」でしきりに「昨今はまがい物が横行して本物の味が失われつつある」といいつつ、案外まがい物扱いされる食材の調理や技術がどんどん上がっているから本物、とされるものが淘汰される、あるいは一部マニアだけにしかわからない差になっているのかもしれないと思ったり。それこそ冷凍うどんが本格手打ちうどんより滑らかさもコシも上になってしまったように。
もっとも、フカヒレに関しては素材そのものに味はなく、旨みは煮込む時の味であるということであることを考えると、本物のフカヒレも安物も関係なかったりして。
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