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今回の日大アメフト部員の危険なタックルについて、当初監督側は「そういう指示は出していない。生徒が勝手にやった」と言っていました。が、昨日の会見内容で「そうせざるをえない状況に追い込まれていた」ということが判明しました。
私がこの生徒の主張を信じるのは、まず「いまさら嘘をついたところで彼に今後、日大アメフト部、もっといえばあの業界でのプレイができることが許されない立場になった」という部分。つまり、アメフトと縁を切った(切らざるをえなくなった)ところから、もはや監督と選手というパワハラ関係の鎖が断ち切れた、だからこそ学生が顔出し単独で記者会見という異常な状況を選んだ、ということ。 今回の件では、「相手が間違って指示を受け取った」とは絶対に言えない指導(脅迫)です。しかしこの手のことは世の中に蔓延していて、たとえば絶対に間に合わないノルマを課せられ、「徹夜してでも、休日出勤してでも間に合わせろ!でなければお前の査定で覚悟しろよ!」と命令し、実際に間に合わせようと過酷な労働をした結果、うつ病になり過労自殺した時、会社側が「がんばれというつもりで発奮をかけた。体調を崩すまでやれとは言っていない」と・・・ やくざ映画の世界で親分は鉄砲玉に直接殺せ、なんて言わない。「まったく、〇〇組の〇〇には困ったものだ。誰かなんとかしてくれねえかなあ」と幹部の前でつぶやくだけ。そうすると幹部は鉄砲玉に「親分さんが困ってらっしゃる。やり方は問わない。うまくやったらお前は幹部候補。いやなら一生、チンピラで終わる。選ぶのはお前だ、好きにしろ」と・・・ 過労死の問題は今回のスポーツ組織内での圧力構造と全く変わらない。そして何より、それを命じた側は何かあっても「そこまでやれといっていない」と逃げにかかる。 私は「相手に直接指示は出さなくとも忖度があることをわかっている」という卑怯な人間がこういう事件や犯罪を犯すのだろうなと。で、そういう連中が一番弱いのは今回のように「公になる」ことです。いじめと一緒で狭い組織の外から猛烈な攻撃をされ、はじめて中の人間も「あれはおかしかったんだ」と自覚する。 今、国会で取り上げられている問題も基本は全く同じ。上の人間は直接命令は出していない。出していないけど自分がにおわせれば部下がどう動くか想像できる。からこそ卑怯者なんです。 ・誤字修正しました。指摘感謝。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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