カテゴリ:カテゴリ未分類
日曜日にアフランスで製作されたアニメ映画「神々の山稜」を見てきました。この作品、昔マンガ連載されていた時から大好きで、そのあとに原作小説にはまりました。「餓狼伝」などの格闘小説や「陰陽師」などで有名な夢枕獏先生原作、孤独のグルメの作画で有名な谷口ジロー先生の作画の山岳ドラマです。何年か前に実写化もされましたが、今回はアニメ版という形になります。
以下、感想です ----------------------------- うーん、個人的には原作の芯になる部分が抜けてしまった、そんな感じでした。作画(アニメーション)に関してはいわゆる日本のキャラ絵とは違う文法の、リアル寄りの造形、演技で。しかし、登山の描写はすばらしく、お尻がギュッとするような高度感、何もない氷壁に蟻のように取り付き、命がけでジリジリ登っていく描写、一瞬のトラブルで全てを失う滑落の恐ろしさなどこの辺の描写は見事でした。 が、私がこの作品で一番好きだったラストのシーンが大きく改変されている。主人公であるジャーナリスト深町が、羽生という消えた登山家を追っていくうちに、やがて深町自身がどうして「山に登るのか」の答えをついに見つけた瞬間の描写がそっくりなくなっている、物語の芯の部分が提示される前に映画が終わってしまった、そんな感想です。 私としては、あの描写、あのシーンのためにずっと長いストーリーを描いてきた作品であると考えているだけに、「なぜ!」と思うしかなく。 長い原作を90分にまとめたせいもあるからでしょうが、出来ればもう30分伸ばしたとしてそこはしっかり描いてほしかったです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.07.12 09:08:52
コメント(0) | コメントを書く |
|