3月16日 夜。
電話のベルが。
ウロコ先生の奥様からだった。
劈頭から,衝撃的な事実を告げられた。
すでに意識がなく,明日をも知れぬ状態であると…。
にわかには信じられなかった。
ときおり涙声になりつつ,奥様は病状の経過を説明して下さった。
頭の中が真っ白になっていたので詳細は記憶していないが,入院後,急速に症状が悪化し,殆ど手の施しようがなかったとのこと。
わずか半月でこんなことになるなんて…。
悪夢を見ているようだ。
茫然自失。
電話の声が別の世界から響いているような錯覚に陥る。
いや,聞いている私よりも,報告してくださった奥様の方が何倍も辛いことは間違いない。
けれども,あまりにも突然の凶報に,奥様を気遣う余裕さえなかった。
目の前にあるのは,「ウロコ先生が復帰される機会は,ほぼ永久に失われた」という厳然たる事実のみ。
明日にでもお見舞いに伺う旨をお伝えし,受話器を置く。
その後,意味もなく教室内をふらふらと歩きまわった。
色々な思いが錯綜し,ノーミソがぐちゃぐちゃになりそうだった。
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最終更新日
2011年04月07日 01時07分52秒
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