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カテゴリ:宝石鑑別
スピネルの加熱処理について
色々と調べたのですが、 このサイトが一番よかったです。 GIA Education 今年の3月22日報告書に 加熱スピネルと非加熱スピネルの区別について書かれています。 ・・・英語ですが・・・ ̄∀ ̄; (4月12日に更新されています) 全てのスピネルが 熱処理をすれば色が良くなるわけではなく、 そのような潜在的な要素がないと 色は改善されません。 そして大半のスピネルは、 そのような要素はないと思われます。 その潜在的な要素については、 またの機会にブログに書きます。 (↑実はイマイチ理解できてないの^∀^;) かなり複雑でおもしろそうなのですが。 GIAの報告書の結論の部分に、 RamanやEDXRF,LA-ICP-MSを使えば、 簡単に加熱の有無、合成との判別はできる とあります・・・が、 が? それって、 大手宝石鑑別機関しか 持っていない鑑別機械じゃん!!! 私としては、 個人レベルの鑑別士にも鑑別できる方法が知りたい!! で、 考えました。 (というほどのものでもないです。) スピネルの結晶はダイアモンドと同じく 等軸結晶で八面体のものが代表的です。 奥は、誕生日にプレゼントされたスリランカ産 手前はミャンマーの業者から買ったもの (宝石を入手した時の エピソードが思い出され楽しいですね。) でも スリランカは漂砂鉱床なので、 ほとんどのスピネルは、 小石のような状態で 採掘されます↓。 これが加熱されていたら、 表面がただれたような状態に なっていると思うので、 スリランカ産スピネルに関しては、 原石での加熱の有無は見分けることができます。 (他国の原石を見たことがないので、スリランカ産に絞ります。) では、 研摩されたスピネルは、 どのように鑑別したら良いのでしょう? RamanもEDXRFもA-ICP-MSもない私に、 頼れるものは、 それは、 やはり、 顕微鏡の拡大検査で、 内包物の状態を調べる ですね。 それでは、 これから、 宝石の中がどうなっているのか? 見てみましょう。 わくわく その1 上の方に肉眼でも確認できますね。 顕微鏡で覗くと、 ほら、 ガンダムのような世界・・・ (↑どん・な・・ん???主題歌の始まり?) これは、 PHOTOATLASのこの写真 アルバイトの結晶が確認できます。 その2 ピンクがかわいいですね。 一部がシルキーな感じになっています。 覗くと、 ほひょ~!!!!!! 細い線のようなインクルージョン!!! これって、 PHOTOATLASのこの写真↓ 線のようなものはBoehmiteという鉱物です。 (サファイアに存在するルチルのようですね!) その3 ・・・やぱり、かわいいわぁ:*:・( ̄∀ ̄)・:*: さらに 中身はもっとゴージャスですよ!!!!! じゃぁあああぁぁん!!!! 八面体のこの結晶、 これ、 スピネル、 つまり、 スピネルの中にたくさんの小さなスピネル が存在するのです。 (↑やってくれるじゃん!!) PHOTOATLASのこの写真↓ 順番に並べられて、 綺麗でしょ???? これらは、 加熱されたら、 内包物の形状が変わってきます。 それがどんな風に変るのか? 表面の色がどうなるのか? 実験してみたいですね! 今週末から夏休み(←娘が)に入ります。 フィリピンと日本に帰省するので、 ブログ更新はかなり、 のんびりとなってしまいますが、 遊びに来て下さいね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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