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カテゴリ:宝石鑑別
前回のブログを読んで、
友人が、 素敵なブルー・ムーンストンのネックレスを持ってきました。 これ、 ドームが完璧でしょ~? だからダブレットかもしれないと心配になって・・・・ (↑前回ブログで完璧ドームが怪しいと書いたから) ジュエリーにセットされているので、 ダブレットの証拠になる境界線は見えないのだけど、 顕微鏡で覗くと・・・ あぁ、 これね、 このインクルージョン ↓ 針状インクルージョン、 これ、ペリステライトだわ。 →参考の過去ブログ、ムカデはどこですか? →参考、全国宝石学協会のラボ・レポート ムーンストンと同じ鉱物、フェルドスパーなのですが、 ムーンストンとは違う成分なので、 鑑別上では、 ムーンストンとはならない・・のだけど、 スリランカでは、 鑑別の専門家も、宝石の業者も ペリステライトの存在を知らない人が多いので、 ムーンストンとして販売されています。 例えば、 同じフェルドスパーのラブラドライトを レインボー・ムーンストンを呼ぶように、 ペリステライトも 商品名・ムーンストンになっちゃてるんでしょうね。 宝石学的に これ、ペリステライトだよ と言っても、 でも同じフェルドスパーだろ? ・・・うん・・・、 だったらムーンストンだよ・・・ ・・・・となってしまうんですよね。 (↑拡大解釈ですね!) ムーンストンのロット(たくさんのルースの状態)の中では、 このムーンストンとペリステライトが、 混ざって販売されている場合が多いです。 私は、 ブルー・ムーンストンが大好きなので、 そのロットから、 黙々とムーンストンだけを選ぶのですが、 正直言うと、 ペリステライトのブルーは、 本当に「月からあなたも来たの?」と思われるほど、 美しく、きりりとした表情のものがあります~♪ また、研磨されたドームの形も完璧なものが多いですね。 でもね、 せっかくスリランカにいるので、 宝石学的・ブルー・ムーンストンの 美しいものだけを探したいわぁ・・・、 ・・・という私のもとへ、 来たのがコレ↓ タンザニア産ペリステライトの原石149ct 知り合いの鉱山主が、 スリランカに負けないブルー・ムーンストンだ! と言ってタンザニアから持ち帰ったもの・・・ (↑おいおい、ペリステライトだって・・ま、もぉいいけど。) (でも鑑別士としては、宝石名はきちんと分けておきたいです。) う~ん、 でもムーンストンじゃないしなぁ、 と思って原石を傾けると・・・ ↓ このブルー、 めちゃくちゃいいじゃぁん~!!! そして、 私はこの原石を手にいれたのだけど、 ここ1ヶ月くらい、 研磨するべきか、このまま原石で持っておくべきか・・・ ・・・ちょっと贅沢な悩みに浸っております。 *ネックレスの持ち主の友人は、 これがダブレットでなかったのと、 本当にこのブルーが気に入っているので、 縁あって出会ったペリステライトのペンダントを気にっています~♪ 彼女に似合っているしね!ブログネタ提供ありがとぉ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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