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カテゴリ:ビジネス
新聞広告に福山雅治さんの顔がどーんと出ていて、竜馬かと思いきや講談社の広告だった。仕事の合間に雑誌をたくさん読む。それらは自分になくてはならないものという広告で、福山さん自身がどのくらい雑誌を読まれるのか具体的な数値はない。 芸能人も仕事の合間に社会情勢や芸能情報をチェックしてアンテナをとんがらせているというところだろうか。 そんな福山雅治さんも読むかもしれない雑誌をぼくも移動時間に読んでみる。 今回の日経ビジネスAssocie新年号01/19 02/02合併号は大人の教養とか「休活」とかがテーマになっている。(「休活」で人生を変える“第3の柱”を築く休日の過ごし方とある。) この雑誌の特別付録に1年間で52の課題に挑む「教養促成プログラム」というのがついている。52というから週末を利用した52週の年間プログラムというところだろうか。 ただ、それら1つ1つを見ると52週で1週間1つこなすレベルは、あまりにも薄い教養としかならない気がしてきた。 たとえばジャズコンサートへ1回行ったとして、もし、それだけならたぶんジャズに詳しい人と話したときに楽しい会話はできないと思う。 やらないより、やったほうがましなのだが、この教養促成プログラムは登るべき山を示すだけで、それについての継続利用や発展は示されていない。(ビジネス書も同じで、あおるけど継続や発展した展開はない。この特集を組んで、その後、Aさんはどうなったかの具体的展開を見たくなる。) 編集工学研究所所長松岡正剛さんもインタビュー記事の中で、ネットからの即席情報で満足せず、関心を持てることを1つ選びマルチプロブレムとして突き詰める必要があると説く。 吉田兼好の徒然草が平安から鎌倉への価値の変換を「はかどる」から「はなない」という言葉で言い表し、そこに新しい日本の価値感を生みだしたとある。兼好ははかどるだけでなくはかないことにも美しさがあることを発見した。(パラダイム転換のような話である。) 古典をその成立した背景から捕らえ、そこから現代に通じる知恵、課題を引き出し、さらにその知恵を実践できるようになりたいが、そうなる教養は、簡単なネット検索の情報収集では達成できない。
昨年末、このブログで「耳こそはすべて」というシリーズを立ち上げ、ビートルズの曲がどのような状態の中で生まれたのかを探っていたが、あのおかげで、音楽の聴き方が変ったし、曲にかかわる周りの人の影響も曲作りに大きく関係することがわかった。アーティストの才能のほかにスタッフや機材も大切である。 松岡さんは教養はすべてにつながっているという。ぼくのビートルズ研究も今後何かにつながるだろうし、そこから新しい自分が広げる可能性を開拓できるようになると思う。 このインタビューで氏はまず3年好き(数寄・Zest)になれととく。3年か・・・・。3ヶ月じゃない。
52の課題リストの中で、自分の不得意分野はこんなにもある。(懐石料理、落語、歌舞伎、文楽、人をもてなし「今日は楽しかった、ありがとう」と言わせる、オペラ、日本の歴史、着物を着て街に出る、裁判を傍聴する、毛筆で手紙を書く、絵画を買う、ガリア戦記を読む、坂の上の雲を読む、つぎはぎだらけの脳と心を読む、資本主義と自由を読む、宇宙を織りなすものを読む、二重らせんを読む、新訳君主論を読む、20世紀日本の経済人を読む、ザ・フィフティーズを読む、)こうして並べて気がついたが、52の課題リストの半分近くは読書案内でもある。 教養は読書だけではないのだけど、とりあえず、これらをやること、読むべき本として頭の隅においておこう。
書きながら、さらに気がついたのだが、こういった教養については、いろいろ楽しいのだが、肝心のビジネスのほうが、苦手意識がある。そここそ伸ばしたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.01.08 18:51:29
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