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カテゴリ:こころ
27歳までずっと「病気と戦う」だけの人生だった後、やりたいことをやって生きようと決めたんだけど、早速やりたいことを100個書き出して片っ端からやってみても全然楽しくない。あまりに楽しくないので大激怒して、もう動かねー!本当に腹の底からやりたいことが湧かない限り、もう、オレ、ぜってー動かねー!と決めた。 本気だった。だってものすごく怒っていたし絶望してたから。 家事も放り出して、読書やネットや食事に逃げることもなく、ただただ座っていた。何かが「やりたいなー」と頭をよぎる度、それ、本当?と自分に注意深く問いかけた。 もう、騙されたくなかったの。嘘のやりたいことに。もうたくさん。本当に絶望してた。 問いかけてみると、本当にやりたいことなんてほとんどなかった。食事もほんの僅かになって、時折トイレに行く以外は、ずっと座って、ただ自分の体が息を吸って吐いてするのを感じていた。 それは後から考えるといわゆる瞑想というやつ、そのものだ。だけどその時はそんなつもりじゃなかった。怒ったし絶望したから、もう思考に振り回される元気がなくなっていただけ。 数日座っていても、本当にやりたい!なんてことは何も出てこなくて、その代わりにただ座って呼吸してることがどんどん至福になってきた。 すぅー(きらきらきらきら)はぁー(きらきらきらきら) あれ、何もしなくても、私、幸せだった。ただ息してるだけでこんなに。 その時初めて、私は私の内に元から備わった幸せを無視して、現状が充分ではないと考え続ける思考の、次々に差し出す「こうすれば楽しくなれるよ」「こうすれば幸せになれるよ」に騙され続けてきたんだと分かった。 ハムスターが遊ぶ、くるくる回るあれみたいなやつ。自分の思考が作った幻の中で走り続けていた。本当にお疲れ様だった。 もう私は安堵してただただ座ってた。なーんにも、しなくていい。あっはは。最初からこんなに満ち足りていた。あっはは。 そうなってから更に数日だったか、もう「本当にやりたいこと」なんか求めてすらいない私に、初めて腹の底から湧いてきたのが「歌いたい」だったのだ。私は大いに歌った。 そこからの年月、決して常にその座っていた時のように静かな深い状態でいるわけじゃない。相変わらず思考はいつもそこにあるし、どちらかと言うと忙しい日常にアワワアワワとなっている方だけど、 でもね、そこからの7年ぐらいで、私はその頃思い描くことのできた夢を別に頑張ることなくほぼ全部叶え、思い描くことすらできなかったすごいこと、もたくさん受け取ることになった。 明らかにあの時から何かが変わったのが分かる。 頭が先回りして「あれをやりましょうか!」「こうやったらきっとうまく行く!」とか言うことに、今はもう全然騙されない。 いつもただ、自分にとっての「ほんとう」を感じるようにしてる。そうしてハッとこの年月を振り返ると、びっくりするほど遠くに運ばれているんだよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.02.16 17:41:40
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